goo

夕暮れの花屋



閉店前のころの花屋や本屋、美術館っていいですね。

並べられているものが「やれやれ」と言っているような感じがする。
扉が閉まったあとは、昼間とは違う何かがそこで起こっていそうな...

先日も、ナショナルギャラリーを17時50分に追い出されるとき、奥から次から次へと閉まって行く大扉を眺めていると、並行世界はすぐそば、あるいは重なってすぐそこにあるのかもとうっとりしてしまった。


ちなみに異界というのは「『異界』に行く、行きたい」と言って行けるような仕方で存在しているものではない。
われわれが生きているこの界で、「別世界へ旅してきた」とか「異界へ足を踏み入れてしまった」とか「並行世界へ行った」とか気軽に言うが、そもそもそんな話ではない。わたしはそれが「ない」と言っているのではない。

異界や並行世界などのそれに類する界(今われわれがいるこの界以外の界)は、相対的な位置関係としてのみ存在し、独立してあるのではない。
つまりそれらは座標軸のX軸、Y軸のようなものである。そこからX軸だけ取り出すことはできないように、『異界』というのは、この界の住人であるわたしたちの意識の座標軸の一軸にすぎないのである。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )