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『魔笛』@イングリッシュ・ナショナル・オペラ




「カーテンコールの映像はぜひ撮ってネットにあげてください」というので遠慮なく。すばらしかったです。


イングリッシュ・ナショナル・オペラのThe Magic Flute『魔笛』の千秋楽を見た。

今シーズンの全オペラ公演もあと2回で終わりで、最初のダイレクターの挨拶が感動的だった。


オーケストラが客席と同じレベルにセッティングしてあり、ミュージシャンや舞台装置のオペレーターが積極的に劇に加わり、さらには客席とも心理的な柵のないとても愉快な仕立て。

このセッティングを楽しみたく、前から3列目で見られたのはとても良かった。近すぎて字幕はほとんど読めなかったが英語版だったので...


全体に舞台背景や衣装なども現代の感覚に合うようモダンにアレンジされ、舞台上の表現手段など観客が見ているものはモーツアルトの時代とは違えど、客が五感を刺激されて喜怒哀楽を感じる音楽や笑いのツボは全然変わっていない。そこがあのプロダクションの成功のキモだったと思う。

現代風にアレンジするところはして、残すところはしっかり残し、200年前の人たちと人間の普遍的な部分でつながっていることをしみじみ感じた。

時代に合わせて古い袋に新しい酒を入れていこうという意気込みがすばらしい。そうでなくては生き残れない。

変わらないものは変化し続けているもの、という成句を噛みしめた。
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