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taking back roads








今年の夏は欧州全般的に猛暑で、英国南部やロンドンでも毎日35度くらいの日が続いたが、9月の中旬も過ぎてバカンスから帰宅したらもう完全に秋になっていた。

秋の日差しの物悲しいことよ。

若い時は「春より秋が好き」などと言っていたのに、最近では秋の光には何かの終わりの予感がして、切なさに潰されそうになる。
自分の身体や年齢事情に重ね合わせてしまうのだろうか。

暖かさを追いかけて欧州大陸を南下したい。もう遅いかな...

「衰え」から逃げ出したいのだろう。


夫がこんな本を買ってきた。

フランスの小さな村々を訪ね回る車の旅が、エリアごと、旅の長さごとに20種類ほど紹介されている。
フランスは大きく見どころも多いので、それぞれの地域をのんびりじっくり訪れる趣向だ。

例えばわたしが一番行ってみたいルートは、スペイン国境にほど近い街トゥールーズからアンドラ王国のエリアで7日間の行程

そこへ英国から車を飛ばすなら、途中立ち寄りたいボルドー周辺の旅は2日間の行程


メイン街道を130キロとばして行くのではなく、脇道、裏道をのんびり走りながら小さな街や村、人のあまり訪れないシャトーや教会を見て、外国人が珍しいような広場のカフェで親父さんやマダムと他愛ない会話をするのだ。

ものごとの移ろい、衰えをしみじみ味わうことができていいかもしれない。

娘が大学進学で家を出、これからは気の向くままに人生の裏街道を走ろう。
夫はまだ社会的野心を抱いているのでリタイヤは程遠いが、気持ちの準備。


ヴァニティー・ケースと綺麗な色のコート、大判のストール(夏ならとにかくKalitaなどの耽美的なサマードレスを山盛りなのに)、音楽と本(iPhoneとiPadだが)を目一杯積んだ車に飛び乗りたい。
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