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午前2時の宮殿







ブログタイトルは「午前4時の宮殿」ジャコメッティの作品のタイトルから剽窃。

「午前4時の宮殿」は、明け方に見る夢のことだと思っているのだがどうだろう。



ところで、本物の「精神の宮殿」を見てきた。

ロンドンで最小の国立の美術館、サー・ジョン・ソーンズ美術館、そのキャンドル・ナイト。

この美術館では、月初めの火曜日の夜、ろうそくの光で館内を照らす営業時間がもうけられていて、
昨夜はそのバリエーション、バレンタイン特別版だった。


昼間にここを訪れたことはあるが...

ここは夜間訪れるべきだったのだ!


まさに人類の午前4時の宮殿、マインド・パレス(記憶の宮殿)。

暗闇に浮かび上がる船のような古代エジプトセティ1世の石棺(写真右下)、
ギリシャ、ローマ神殿の破風の欠片、欠片、欠片
円柱、ガーゴイル、鏡、ガラス、壺、ブロンズ、彫刻、その破片。


大英博物館の基礎となったスローン卿のコレクション、
彼の「驚異の部屋(ヴァンダーカーマー)」は最初こんな感じだったのかもしれない。


また、忍者屋敷のように入り組んだ館内の設計は、
例えばホガースの絵画のある部屋の「隠し壁」を開けたらピラネージの「パエストゥム」が現れ、
反対側の隠し扉を開けたら、吹き抜けバルコニー空間になる...


人の夢の中を歩けるとしたら、まさにこういう感じに違いないと思った。
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