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the two pigeons




ロイヤルバレエのリハーサル、フレデリック・アシュトン(Frederick Ashton) 'Monotones I and II' 'The Two Pigeons'を見に。わたしの心もワクワク感で白い鳩のように飛ぶ。


13日以降、ロイヤル・オペラ・ハウスのセキュリティーはいまだかつてないほどタイトだった。

平日の午前11時という事情か、持ち物検査の列を作っているのは60歳じゃまだお若い方と言われそうな女性ばかり...

おばあちゃんと呼ばれる年齢の女性が、宗教的政治的に極端な行動をとるはずがないと言うつもりはない。しかしわたしの前に並んでいた女性がメタル製の水筒をくまなく調べられ、何か言い訳をしようと言葉に詰まっているのは見るに忍びなかった。
超現実的な光景、いや不幸な光景だった。


'The Two Pigeons'、「二羽の鳩」。
「幸せの鳥は自分の家にいる」という他愛もない話なのだが、アシュトンの手にかかるとこの平凡な筋が魅力的に変化する。文句のつけようがない。
イアナ・サレンコ(Iana Salenko} は限りなく愛らしいし、スティーヴン・マクレー (Steven McRae)はさすがで、ジプシー女役の金子扶生さんも素晴らしかった。
調教された2羽の白鳩は予想以上にお利口...すべてが眼福。


以下はわたしのおなじみの考えすぎコーナー。
白い鳩を具現化した「少女」と黒の衣装をまとった「ジプシー女」のキャラクター対比が、ちょっとだけ「白鳥の湖」のオデットとオディールを思わせた。ジプシー女の踊りにはオディール? という動きが少なからずあったように思ったし...

「タイプの全く違う2人の女」というのは男を(いや人間を)狂わすのかもしれない。狂わすというよりも、人間にはどこか「狂わされたい」「引き裂かれたい」という積極的な破滅願望があるのかも。

...と、駄法螺。



(写真はtheguardia.comより、Tristram Kenton for the Guardian。このの写真はイアナ・サレンコではなく、昨夜オープニングで踊ったローレン・カスバートソン。娘が彼女の熱狂的なファンで、来週は彼女のパフォーマンスを見るのが楽しみ)
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