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初夏の夜の夢の中へ




ロイヤル・バレエの混合プログラム、"The Dream", "Connectome", "The Concert" へ。

"The Dream" はシェイクスピアの「真夏の夜の夢」のアレンジ、"Connectome" は、セバスチャン・サス博士の「コネクトーム」(神経回路地図)理論からインスピレーションを得たプレミア、"The Concert" は「劇場のスノッブな客たち」をカリカチュアした非常に洒落たコメディ。

バレエ好きの楽しみ今夜揃う、といった感じの、夏の夢のように愉快で、時に大腿に力が入るほど緊張し、ゲラゲラ笑うことが大歓迎される、心躍る3時間だった。


「コネクトーム」の理論については全然知らないのだが、「個性」や「私」というものは生まれつき人それぞれに備わっていて、何かのきっかけで発見したり開花させたりするものでは決してなく、社会の中でその時々に結ぶ関係性によって生成する無限の結び目である、と考える社会学的知識と似ていると感じた。
あ、もしかしたら社会学の方が神経科学からヒントを得たのかも。

神経回路地図を旅する情報たる女性ダンサー(わたしが見たのはナタリア・オシポヴァ)が、複数の神経細胞たる男性ダンサーと結ぶ脳の中の「関係性」はものすごく精密、複雑、集中的、徹底的で、なるほど、シナプスのシグナル伝達はこのようにスパークしているのか...と、見ているわたしの頭の中もあちこちでスパークしっぱなし。

背景が宇宙というのも、インド哲学の、宇宙の根本原理であるブラフマンと、自己の中心であるアートマンが等価である「梵我一如」のようでワクワクした(脳の話が正確である自信はゼロなのでご了承下さい)。


「コンサート」の成功はピアニスト、ロバート・クラーク(舞台上にソロピアノ)の貢献なくしてはありえない。
50年代の米ヴォーグのグラビアのような、それをコメディ仕立て(<しかも笑い過ぎ)にした、ものすごくいい作品だ。


学校でシェイクスピアをひたすらやり、将来の夢が脳外科医で、コメディ好き、ピアノ弾き、ショパン・ファン、そしてダンスが何よりも好きな娘にもどうしてもこの3つの作品を見せたいのだが、時間が...もうすこし長い期間催して欲しかった!


(写真はプログラムのもの。1964年の "The Dream"。オベロンはアンソニー・ドウェル)
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