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袖無し連盟




わたしは長袖の服が苦手だ。

長袖を着るとやたらと腕まくりをする癖がある。

今も薄手の長袖セーターを着てこれを書いてるのだが、手首の上まで袖をたくし上げている。


普段の服だけでなく、長袖の優雅なワンピース着用時もどうしても腕まくりをしてしまう。エレガントな仕草ではないことは百も承知なので、まくる回数をできるだけ減らそうとする。しかし布帛の袖はすぐにずり落ちてくる。
まくりたいのにまくれない...かなりのストレスだ。

最近はスーツを着ないが、スーツの袖もたくし上げていたものだ。もうどうしようもなく80年代ですよね。


だから冬もノースリーブを好んで着ることが多く、不本意ながらカーディガンを羽織るか(そのカーディガンも腕まくりをする)、一番好きなのはノースリーブの上に暖かいコートを着ることだ。

屋内はノースリーブの人向けに温度設定がされているわけではないので、コートを脱ぐと寒いこともある。しかし「寒くない?」と聞かれて正直に答えるわけにはいかない。「ぜんぜん!」と答える。

おしゃれは伊達の薄着なのである。
だからわたしが真冬にノースリーブでバアに座っていても寒くないかどうか聞かないで(笑)。


今夜はこの冬の一番最初に買ったものの一度も袖を通していなかったビクトリア・ベッカム (Victoria Beckham)を着よう。「伊達の薄着」派の先頭で旗を振っていそうな人のデザイン。
これは短めのフレンチスリーブだ。赤の背景で見たらすんごい派手な服に見えますな...これでもトーンを落としています。

ビクトリア・ベッカムの服を着ている時に気になるのは「ビクトリア本人に会ったらいやだなあ」ということ。いや、マジで、ロンドンだったら遭遇する確率は高い(実はあの一家とは某所で何度か)。

そういえば、英国女性に対して「バレンタイン、有名人なら誰と過ごしたい?」という趣旨のアンケートを取ったという記事が載っていた。一位はビクトリアの旦那さんだ。
わたしは文化資本豊かな男性が好みなので、あの方はどうかと思うが、彼を選ぶのは大正解のような気がする。たぶん彼は服装や化粧や料理に対してちっともうるさくないだろうし、女性に対して寛大で従順で、聞き流し上手のような気がするからだ。


話が脱線しすぎた。

ノースリーブが好き過ぎて、袖無し連盟から「大英博物百科事典」の写本の仕事を任せられるかもしれないから注意しようと思う。
うちの裏手は銀行ではないから大丈夫か。

わたし以外の袖無し好きさんも気をつけて。


あなたの相手がデイビッドのような人であってもなくても

すてきなバレンタインを!
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