goo

het leentje が閉店した日








こちらにも書いたことがあるが、 Het Leentje というのは娘が小さい頃から自室で経営していたお店だ。
「レーンチェ」は娘が小学校の時にそう呼ばれていたニックネームである。

この店、途中店舗拡大するまでになり、HABA 社や ERZI 社のすてきなデザインのものから、ケーキ屋さんの綺麗な箱、チーズやバターの空き箱、自分で作ったものや森で拾って来たもの、いろいろな商品で構成されたレストラン/ティールーム/パティスリー...なんでも屋さんだったのだ。

お友達が遊びに来ると演劇やダンスなどのショーを催したりしてディナー・ショーにする勢いもあった。


そのうち経営者がティーンに不景気の波が押し寄せてきたのだろうか、英国へ転居してからは Het Leentje は部屋の隅でほこりを被るだけとなってしまい、商品は箱から取り出されることもなく、カウンターは本を積むのに使われるようになった。


先日、夫が「あのお店は片付ける時が来たようだ」と言った。

その夜、わたしは娘が死ぬ夢をみた。
そのそばでわたしは彼女に「ありがとう、ありがとう」と延々と繰り返していた。


お天気のいい日、庭のテーブルで、夫と娘と一緒にお店を片付けた。ほこりをていねいにふいて、分類し、いつか孫にだしてやれるように。


...


今月の初めブルージュに戻った時、友だち親子に会った。
お母さんの方はわたしよりだいぶ年下だが(でもわたしはいつも彼女を頼りにしているのだ)、お嬢ちゃんは娘と同年で、もうかれこれ10年以上すごく仲良くしてもらっている。

娘は以前と同じようにそのお宅にお泊まりさせてもらった。
後日、友だちがその時のお嬢ちゃんのようすを知らせてくれた。

「小さい頃から一緒だからだろうか、それとも気負わなくていいからだろうか、なんだか以前の娘を久々に見た気がする。
あの反抗期真っ盛りの様子は息をひそめ、普段学校で見かけや周りの雰囲気を気にする状態から解放されてるような感じで、久しぶりの「子どもの娘」だった」

という感動的な内容(<さしさわりがあるといけないので少し変えてあります)。


泣きたいような気分になった。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )