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子供時代博物館







ヴィクトリア&アルバート博物館分館、V&A Museum of Childhood

妖精や小人、マジシャン、不思議な世界の冒険をテーマにした「マジック・ワールド」展をやっているというのでワクワクしながら行ってきた(がっかりだった、というのは内緒にしておきたい)。
上の写真は "The Stuff of Nightmares" と題された悪夢の森。



「子供時代」というのは発明品である。

英国では19世紀に工場法が制定され、次第に「子供」と「母性愛」という概念がセットで流布し、「子供」は空想と夢と遊びの世界に生きている愛されるべき存在、というロマンティックな考え方があたりまえとなった。この博物館はそれ以降の「幸せな子供時代」を展示した博物館である。

ロンドンにヴィクトリアン趣味の子供時代博物館があるというのは、19世紀以前に生きた「子供時代」のなかった子供たちへのセンチメンタルな弔いじみている。あるいはあらかじめ失われた時を求めている風と言えばいいのか。

産業革命の頃を彷彿とさせるイーストエンドの街角を眺めていると、さもあらんという感じで興味深いのである。

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