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Brugge Style
franks wild years
引っ越し以来行方不明になっているサプリメントの買い置きを探している最中、キャビネットを開けたら、夫が片付けたCDがそこを占領していた。
ああ、久しぶりに Jon Lucien 聞きたいな、 Marvin Gaye の "Whats Going On" は車に、などと思いながら見ていたら(もうここで半日が潰れるのである)、Tom Waits の "Franks Wild Years"。
当時、好きで好きで死にそうだった人が、このCDを友だちからプレゼントされたと言ったので、その足で同じものを買いに走ったのである。文字通り走った。梅田のタワーレコードへ。
92年頃のことである。
誰かを好きで死にそうになる(詩的に玉の緒が絶えてしまいそうということではなく、本当に命が危ないという気持ちになる)などという経験は後にも先にもこの時だけだ。あははは(泣)。
Tom Waits が出演した Jim Jarmusch 監督の Down By Law を見たのはそれより何年も前で、また、すごく親しい友人が Tom Waits の大ファンだったので "Closing Time" は持っていたのだが、"Closing Time" の良さが初めて分かったのは多分そのとき失恋したからだった。
また、ずっと後になって、わたしが Tom Waits のCDを全部持っているのを見て、夫は微笑した。
今日は Grapefruit Moon の歌詞を思い浮かべながらバアでウィスキーでも飲もうかな。飲めないけど。
最近はワインとシャンパンしか飲めない...たぶん好きで死にそうという経験をしなくなったからだと思う。
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