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都合のいい国




初代EU大統領にベルギーの首相が選出された。


ブラッセルで聞いたところによると、大変名誉なことであると喜んでいる面々(誰?関係者?慶事好き?)もいらっしゃるらしいが、わたしの知る一般人の反応は限りなく冷たい。

ベルギー建国の理由、EU本部がブラッセルにある理由などと同様、EU初代大統領という名誉職(ですよね?)にベルギー人が選出された理由は、大国の権謀術数の結果にすぎないからだ(今回はベルギーではなく実はドイツの大勝利だ)。
確執ゆえに自分らの頭領を大統領に選出できない大国としては、別の大国の代表を選ぶくらいなら、自分の息のかかったのび太くんを選ぶ方が都合がいい。会議は踊り続ける。


都合のいい女、もとい、都合のいい国という立場に甘んじるなよ...利用されているだけなのに喜ぶなよ...せめて冷たい態度をとって、われわれは大国の事情を承知の上だぞとアピールした方が、少なくとも知的に見えるぞ...などとというところだろうか。都合のいい女でいることに満足してどうする、せめて本命とまでは言わないが、自分の人生を生きろよ!とか?


加えて、一般的な話だが、ベルギー人はベルギー人としてのアイデンティティよりも、フラマン系、ワロン系、ドイツ系、さらには「街」のアイデンティティが強いのが普通だ(と思う)。「ベルギー人」にはあまり感情移入できないようにさえ見えるのである。
(先日、「ラフマニノフが祖国を思って作曲した」ことをふまえて、娘が父親に「パパも亡命することになったら祖国を思って悲しみますか」と質問した際、父親の返答は「え?何で?」であった)


大国から見た周辺の民、大国の都合のいい女。建国当時から振り回されながらも、人々のアイデンティティのあり方は国民国家の幻想をはしなくも暴露してしまう...あれ、もしかしたらめっちゃリベラルな国たりえるのかも...

少なくとも「民族」一致団結して弾丸のように突き進むような人々よりはマシだと思う。

ベルギー人には、Van Rompuy首相のように、今後は国民国家の枠組みを超えて活躍して欲しいね(笑)。




現在、EU本部はブラッセルにおかれており、そのメリットとしては、例えば莫大な経済効果があると言われている。
大雑把に言ってオリンピックを常設するようなもんなのか...この手のものを欲しがる心理ってどうなんでしょう。石原は凝りていないみたいだが。

現にブラッセルの中心部では都市再計画が華々しくも鬱陶しく行われており、毎度新しく、そしてここがポイントなのだが「安普請ぽい」ビルの建築がバンバン進められている。

ブラッセルは欧州の大都市にしては非常に醜く退屈である。それが一新されるのか、あるいは醜さに拍車がかかるのか...
今の調子だとどう考えても後者であると、都市計画の知識のかけらもないわたしにもわかるぞ。70年代の二の舞。市井のわたしにとっては、街が美観を損ねて行くのが一番の憂いだ。



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