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寓話




娘はお話を作るのが好きである。


登校時も下校時もお話を作りながら歩いている。
眼につくものがすべて登場する、始まりも終わりもないお話。

切ないことに「物語」を作ることなくして、わたしたちは何かを「思う」ことすらできないのである。




「ママとお嬢さんがいました。
今日はお買い物に行きました。ママとお嬢さんのお誕生日だからです。
初めにボンポワンに行って、箱一杯のお洋服を買いました。
次にエルメスに行って箱一杯のお洋服を買いました。
トッズにも行きました。
シャネルとグッチにも行きました。

お寿司屋さんに行っておいしいお寿司をお腹いっぱい食べました。
お嬢さんがママに『ママ、もう一つプレゼントがあるのですよ。一番いいプレゼントが。』
と言って、ママにキスしました。」



あなたはわたしにアレゴリー(と言うほどでもないか)を用いて説教をしているのか?
そうだよ、わたしは俗物だよ。


...このお話、これはこれで大人向けのおしゃれな道徳絵本になりそうだ。絵はロージー・フローに決まりですな。

そうだ、無印良品の絵本型ノートを買ってきて実際に作ってみようか。
「ママとお嬢さん」でシリーズ化。登場人物はモノにまみれたお気楽なママと、子どもゆえ指摘がするどいお嬢さん。目新しくもなんともないけど...

娘に相談したら大変乗り気である。出来上がったらちらりとご披露することにしよう。



(在住の方は即お分かりと思うが、上記のブティックはブラッセルのショッピングストリートに並ぶお店そのままである。彼女はブティック引き回しの刑に処されるのをうんざりしているらしい。)


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