レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

「ナイーヴ」「マッチョ」

2006-12-23 20:38:36 |   ことばや名前
 2chの少女漫画板のあるスレッドで「ハスラー」という言葉の意味について話題になっていた。それによると、ビリヤードのプレイヤーをこう呼ぶのは映画から来た間違いで、「男娼」「詐欺師」の意味で使われる語だということだった。たぶん、あとから悪い意味に転じたのだと思うが。

 日本での外来語としては、「ナイーヴ」は「繊細」の意味で使われることが往々にしてあるけど(「デリケート」と混同してる、あるいは「ナーバス」?)、これも適切ではない。たぶん元来のいい意味では「無邪気」「純真」「素朴」だったろうけど、それでも、どちらかといえば細やかさとは反対方向ではないかな。そして、現代のネイティブにおいては、おめでたい、単純、世間知らず、という意味なので、繊細と誉めるつもりで使ったら気を悪くされたという実話もありがちだ。
 「マッチョ」も、筋肉モリモリという感じで言うことが多そうだけど、外国語の中でのこれは、男尊女卑、いばりくさった男を指す。「あの会社の体質はマッチョだ」といえば、スポーツが盛んとかボディビルに力を入れてるなんてことではなくて、女を出世させないなどの意味で使う。
 誉めてるのか貶しているのか逆になってしまうことは、日本語の例でもよくあるけど(短い期間にあってほしくないけど)、よその言葉だとますます注意が必要。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« アグリッパ:好きキャラデー... | トップ | 『神の槍』新刊 »

コメントを投稿

  ことばや名前」カテゴリの最新記事