レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

展覧会「少年少女雑誌にみる近代」

2015-05-01 16:53:56 | 
 駒場公園内の「日本近代文学館」で「少年少女雑誌にみる近代  子どもたちの〈世界〉はいかにつくられたか」開催中。

「日本近代文学館」

 明治に『アリス』を翻訳したものが展示にあった。アリスの名前が「美ちゃん(みいちゃん)」、「トゥイードルダムとトゥイードルディー」が「太郎吉と次郎吉」(これが出ているということは『不思議の国』ではなくて続編『鏡の国』なのか)になっているのは、古い時代らしい苦労・工夫が感じられる。絵は日本でつけているが、有名なテニエルの挿絵にそっくりに描かれている。
 明治38年の「女学世界」という雑誌に載っている「春色」という女学生を描いた絵は、頭のリボンと手にした聖書が当時の流行を映しているということだ。
 明治26年の「少年園」に掲載の翻訳、若松賎子「セイラ、クルーの話」(もちろん『小公女』) いま使われる「・」(中黒)はこのころまだなかったのだろうか?
 昭和10年の「セウガク一年生」、セウガクがなんとも時代を感じさせる、しかも右からだし。ただし、少なくとも1943年(昭和18年)の「航空少年」は左から書いてある。戦前・昭和といっても両方ある。
 広告ページに講談社の絵本で「伊藤博文」、これも現代ではまずないだろう。
 英語教育の例として出ていた昭和21年の「少国民世界」には「ABCのうた」「Home,SweetHome」「クリスマスのうた」、この「クリスマスのうた」は「きよしこの夜」である、・・・そもそもドイツ語の歌なのに~!
 「少女倶楽部」から、昭和29年の「リボンの騎士」、36年「星のたてごと」が出ていることは少女マンガ好きとして嬉しい。
(『のらくろ』は当然昭和初期の「少年倶楽部」で出てくる)

 入館料200円は安い。

 開催中のルドゥーテ展のチラシがきれいなのでもらってきた。貼っておく。
「日比谷図書文化館」

 バラついでに。旧古河庭園でバラフェスティバル中だそうだ。
「東京都公園協会」


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