レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

イシュタル 江 漱石 孔明

2011-05-26 05:25:43 | マンガ
来月出るコミックスのリストをまだ見ていないけど、わかっているのは
桑田乃梨子『だめっこどうぶつ』4巻が7月。

 このごろ買った新刊に関して断片的に。

大和和紀『イシュタルの娘』3巻 
 戦国時代の実在人物で、多くの有力者や知識人に重んじられたという才色兼備の小野於通の物語。時の人(?)である浅野三姉妹ももちろん登場している。傲慢で奇矯な信長、お調子者かつしたたかな秀吉、太っ腹の正妻北政所於ね(私個人としては「ねね」のほうが人名らしくて抵抗ないのだけど)、勝気な側室たち、豊かにキャラが描き分けられている。
 本命男である幼馴染に関してはまったく予備知識がないし、主人公格のカップルの行く末はわからないーーけど、脇に目を引く人々がたくさんいるので、ちょっと二人の影が薄いという感じはする。

わたなべ志穂『お江ものがたり』
 『華の姫  茶々ものがたり』を長く描いている作家が、やはりというのかその姉妹編(文字通り)でも登場。
 それぞれの夫と愛を持っていたというのはいいのだけど、秀忠が家康に対して、千姫を政略の駒にすることを拒絶するなんてことはさすがにダメだろう。

香日ゆら『先生と僕 夏目漱石を囲む人々』2巻 メディアファクトリー A5サイズ
 Web誌「コミックヒストリア」が休刊のあとは「コミックフラッパー」に引っ越した。
 タイトルのとおりの実話4コマ。
 弟子の中でも別格である、のちの物理学者で随筆家の寺田寅彦(『猫』の寒月君のモデルとして知られる)の高校時代、試験前に、「学校の勉強なんて嫌いだけど 嫌いだからころ授業中だけで覚えるようにするんだよ そうすれば授業以外で勉強しなくていいじゃないか 毎度試験前に勉強している君らのほうがよっぽど勉強好きだよ」  似たようなことをハムテルも言っていたけどハムテルだって授業中だけで覚えていたわけではあるまい・・・。
 (試験勉強なんてする必要を感じていなかったらしい話は別の同人誌でも見たことがある)
 「漱石」という名前の故事は当時の子供はみんな知っているテキストに載っていてありがちな名前だったという解説に驚いた。「常識」というものは変わるものだなぁ。

 ひらのあゆ『ラディカル・ホスピタル』は、単行本が出るまえに「ひらのあゆスペシャル」として雑誌にまとめて掲載されることが常である。今月出たそのスペシャル(半分は他作家の作品が再録される)の社康潤『孔明のヨメ』が可愛い。浮世離れした二人は似たもの夫婦で仲良くいきそうだ。「まんがホーム」で連載中だというので、コミックスを期待しよう。
コメント
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