レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

ノアと相撲とサトウ・ハチロー

2009-04-26 07:37:04 | 
 前回ヘンなヤツの話をした流れで三つ。

1. 旧約聖書のノアの箱舟の続きにこんなのがある。

さてノアは農夫となり、ぶどう畑をつくり始めたが、彼はぶどう酒を飲んで酔い、天幕の中で裸になっていた。カナンの父ハムは父の裸を見て、外にいるふたりの兄弟に告げた。セムとヤペテとは着物を取って、肩にかけ、うしろ向きに歩み寄って、父の裸をおおい、顔をそむけて父の裸を見なかった。 (創世記第9章)

 これ、ほかの二人は孝行心から見ないようにしたと説明されているけれど、私は自分の尺度で考えるならば、--見たくなかっただけじゃないのか親父のハダカなんてグロテスクなものを!?

2.芥川龍之介の『藪の中 将軍』(角川文庫)に載っていたエッセイ『世の中と女』にあった。

 「不公平という意味は、必ずしも、男だけが得をしているという意味ではない、いや、どうかすると、私には女のほうが得をしている場合が多いように見える。たとえば相撲である。我々は、女の裸体はめったに見られないけれども、女は、相撲を見にゆきさえすれば、いつでもたくましい男の裸体を見ることができる。これは女が得をして男が損をしている場合であると思う。」
  
 ・・・見たくもないけどなぁ。

3.佐藤愛子さんのエッセイに書かれていたこと。
 兄サトウ・ハチローは自宅でしばしば全裸で過ごし、人が来たときには団扇で前を隠しただけで玄関に出たそうである。
 おにいちゃんは上野の山でおまわりさんと追いかけっこをしています、という手紙が来たこともあるとも書いてあった(かつての流行り言葉で言えばストリーキングだ)。
 あいにく本は手元にないのでこれらは引用できない。 
コメント (2)
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