レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

ソノラマ文庫ありがとう!

2006-05-24 17:35:43 | マンガ
今月買ったソノラマ文庫の新刊は、『とってもひじかた君』3巻、『はるか遠き国の物語』8巻。『とっても~』の巻末裏話は、当時のキャラクターグッズなどについて。懐かしい。ノートは買った。論文のためのメモに使ったのでいまでも持っている。イメージアルバムも買ったなぁ、声の主演は堀秀行だったな。
 来月の新刊予告になんと、吉田弥生『マジカル・ダイナマイト・ツアー①』、川崎苑子『ポテト時代』!おお~~、ありがとうソノラマ文庫!元々の出版社でなくても読者にはどうでもいいことなんだ、名作が復活するならばかまわんこと。それにしても、前者の作家はいまここの雑誌で描いているからわかるけど、後者はいま専らあおば出版なので、いきさつが謎だ。いいんだ、出してくれるなら。

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レーヌス艦隊

2006-05-24 17:28:45 | ローマ
 部屋の整理をしていたら、メモが出てきた。

1枚は、

レーヌス艦隊
アウグストゥス時代に創設
ドルススがゲルマニアでラエティー、ウィンデリキー、ケルスキーらを征服し、北海を探検していたころ。レーヌス艦隊を率いて、現在のミュンスター付近にいたゲルマニアの強大な部族ブルクテリーの海賊とBC12にアミシア(エムス)河口で戦って討ち取った。

なんの本からの引用か覚えていません。

 もう一つは、大学で借りて見たビデオ、たぶん『ルーブル美術館』の「ローマ」から。
「アウグストゥスの心の友であり有能な武将アグリッパ。剛直さと内に秘めたエネルギーがうかがえます」
「アウグストゥスが心から愛したただ一人の女性は3番目の妻リウィアでした。気品あふれるルーブルの名品です」

 やはり大学で借りたビデオ、ドイツ語での歴史か美術史のローマ編で、アウグストゥス像を「老齢にあってもなお年齢を感じさせない美しさ」とかなんとか言っていて、(塩野説によると)若作り政策がみごとに成功しているな、あはは、と思ったものです。
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小説『ルビコン』その1

2006-05-24 17:23:33 | Colleen McCullough
 オーストラリアの作家、Colleen McCullough(以下、「コリーン・マクロウ」と表記します)には、『Masters of Rome』と総称される6部作があります。共和制末期のローマを舞台とした大作で、たぶんその前半はマリウスやスッラが中心になっているのでしょう。そして4作目である『Ceasar's Women』からはカエサルが主人公。そして私はドイツの知人のおかげで、5冊目と6冊目の独訳を入手しまた。
5冊目『Caesar--Let the dice fly』の独訳の題はわかりやすく、『Rubikon』です。だから、ここでの通称も『ルビコン』にいたします。(6冊目の『The Otober Horse』は、『十月の馬』と直訳しておきます) 原書は97年、独訳は98年、そしてペーパーバッグが2000年です(なお、『十月の馬』は原書2002年、独訳04年、まだハードカバー)。
 いずれも、私の読んだのは大長編の中のごくごく一部の拾い読みです、でもそこから報告です。

<クレオパトラ>

 5巻目の内容は、BC54年11月ブリタニアから始まり、エジプトでポンペイウスが殺されるとこまでです。いろいろな点で、ああ続刊へのヒキなのか、と思える点があります。クレオパトラはちらちらと出ていて、ファラオたる自分とつりあう男などいないと思っているけど、「西から来る神」の存在を予言されています。なお、ビブルスの息子マルクスがパトラと会見していて、それについてカトーに手紙で報告していて、彼女の鼻に言及。「男の顔にあるなら立派な鼻だが、女にはナンですな」という感想です。
 マクロウ版では、クレオパトラは はっきり言って不器量、プルタルコスの評価よりも点が辛いです。それでも少なからず人を惹きつけているので、これはこれでたいしたものです。

<オクタヴィアヌス>

 彼の出番はこの巻ではちらちらという程度です、直接の登場は3回、言及されるのが3回。いずれも、たいへん美しく賢い子であることが強調されています。
 最初のは、カエサルへのセルウィーリアの手紙。フィリップスの館でアティアに息子(当時9才)を紹介されたとき。

「美しさに息をのむほど」
うちのブルートゥスがこんな容姿だったら、ユリアはポンペイウスに嫁ぐことを承知しなかったことでしょうね」(※)
「あなたが、自分の息子だと言っても信用されるでしょう」

 マクロウさんは、カエサルの容姿についても美化150%なので、この二人の容姿もけっこう似てる描写になっても無理がないのです。
 ほかの2箇所は、

・フィリップスのところで彼の娘、マルキアがカトーと話す場面で、父の後妻アティアの連れ子たちを話題にする場面。当時オクタ6才、でも「知恵は60歳」(ほんとは「16才」の間違いってことはないでしょうか)で、たいへんきれいな子だとマルキアが言います。
・カエサルが、ルキウス・カエサル(アントニウスの伯父。アントの母ユリアの度胸で助かる人。マクロウ版ではカエサルとけっこう仲が良い)に対して、姪の息子を、たいそう賢い子だと評します。

 で、実際にカエサルと 会ってるのが2回。継父のところでほかの客たちがカエサルを話題にしている場面で一回、ここが初登場です。
 カエサルの関係者(?)が集まっていて、オクタが落ち着き払ってカエサル賛美の意見を述べるので、ピソが、13才の子供が教師のような口をきいて生意気なっ、と思います。そのあと、「彼は美しい、美しすぎる!こんなに気取っていても、彼はたぶん1年後には愛人を持っているだろう」と思ってます。「愛人」が(独訳では)男性形であるところがなんとも~(ただし、この予言は的中しません、念のため!)。 原書をお持ちの方は確認してみて下さい。
 カエサルと会った場面では、
「思い出したぞ、おまえは私の姪孫だ。大きくなったな。まえに会ったときにはまだやっと歩けるくらいだった」
「むしろ貴方の息子でありたいです」
「私の息子になりたいか?それではおまえの継父が気を悪くしないかな」
「そうですか、ルキウス・マルキウス?」
「かまわんよ、私には実の息子が二人いる。おまえは喜んでカエサルにあげよう」
 なんて会話がなされます。このとき13才です。

 ※マクロウのこのシリーズでは、マルクス・ブルートゥスはカエサルの娘ユリアに夢中で婚約までするのですが、ユリアは彼に気がなく、結局政略、ゆえに解消。このことをマルクス・ブルートゥスは深く恨んでいるという設定です。
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