オーダーをしくじってしまいました。
折角、珍しく夕食を食べにレストランへ出かけたというのに・・・。
目指したお店は、オランダ名物の「パンケーキ屋」でした。
以前にも
「おやつ日記」に書いた事がありますが、オランダのパンケーキとは、要するにクレープなんだけども「広げた状態」が基本です。
直径40センチもある巨大なパンケーキは、前回経験済みだったにも関わらず、「でも店も違うし、大きさも違うかも」と甘い考えを持ってしまい、また「折角二人なんだから、色んな種類が食べられるかも」と野望を持ってしまったのでした。
まず飲み物を決めました。
飲んでも飲んでも顔色の変わらない羨ましい体質の連れ(くるくる)は当然ビールです。
ブラボーは、ソフトドリンクの中から「トニック」を見つけました。
その「トニック」に続いて、カシスやベリーなどの名前が並んでいました。
「トニック」は甘さ控えめの炭酸水なので、てっきり、そのトニックに添えて、ベリーなどのシロップが出て来るのだと思ったのです。ディアボロみたいに。
だから、「トニックのカシスフレイバー」と注文したつもりだったのです。
なのに、出て来たのは、トニックとカシスソーダ、そしてビールでした。

ブラボーは、お酒は好きなんだけども、もの凄く顔に出るので、外で飲む時は必ずウーロン茶も一緒に注文して、交互に、体内で薄めながら飲むのです。
なのに、日本の居酒屋さんなどは、気が利き過ぎて、飲み物が1つ多いですよと訂正されたり、勝手に後から持って来る事にしていたり、という事がよくあります。
なのに、こちらでは、当たり前のように2人連れの客に3つの飲み物を持って来られました。「えー、あー、はい。・・・飲みます。」
そしてパンケーキ。
何にする?と問うブラボーに、なんと「オムレツ」と答える連れ(くるくる)!
なんだって、パンケーキ屋に来て、オムレツを食べなければならないのだ!?しかも、朝食にゆで卵も食べているのだから、卵摂り過ぎでしょう!?そう言うと、大好物のオムレツを否定され、明らかに気分を害している様子の連れ(くるくる)。
いかん、いかん、オムレツごときで険悪になっては。と気を取り直し、それじゃあ、オムレツと、ごはんパンケーキと、おやつパンケーキを頼んで、2人で分けましょう、と提案しました。すると「サラダも要る」と言うヘルシー志向の連れ(くるくる)。
まず出て来たのは、サラダ。
一番安い「グリーンサラダ」を頼んだつもりだったのに、モッツァレラとオリーブのドサドサ乗った「グリークサラダ」が出て来ました。
メニューを見直すと、こちらが読み間違えただけで、一番安いのがグリークサラダになっていました。一番安いのがこの量・・・。
サラダが暗示した通り、あとのメニューも大盛りオンパレードでした。
次に出て来たオムレツは、見事に期待を裏切って、ふくふくのオムレツではなく、卵3個分を使った、巨大な薄焼き卵でした。
厚みを支えているのは、なんと下に敷かれた食パン一枚です。
野菜も「サラダはそれだけで充分」というくらい添えられています。

そして「ごはんパンケーキ」として頼んだのは「チーズ&ジンジャー」。
生姜好きなので、つい手を出してしまったのですが、このジンジャーは、砂糖で甘く甘く煮詰めたもので、親指大くらいの大きさのものが、ゴロゴロと、おそらく、日本のスーパーで売っている生姜の2袋分くらいが、直径40センチのパンケーキの上に乗せられていました。
チーズはパンケーキの表面を覆い隠すように香ばしく溶けています。
チーズの塩味と、甘い生姜、そしてその生姜の柔らかいけどジョリジョリというような歯ごたえが「初体験!」な一品でした。

更に、出て来た「おやつパンケーキ」は「リンゴとバナナ」。
直径40センチというと、車のハンドルくらいの大きさです。その上に、リンゴ1個分とバナナ1本分がちりばめられていました。これは想像できる程度のお味。
どれかのお皿をひとつだけでも、いや、例えば上に乗っているリンゴ1個分を食べただけでも、お腹を満たす事は出来るでしょう。それが4皿です。
「どうしよう・・・」という気持ちばかりが心を占めていて、折角なのに「う~ん、おいしいぃー!」と楽しんで食べる事を忘れていました。
「美味しさ」の中には「量も適当」という要素もあるもんだな、と改めて思いました。
「30分で食べ切ったら無料!」の特大カレーを食べ切る事が出来ず、高い金額を払った、という様な気持ちでした。
勝負に・・・負けた。