#photobybozzo

沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

Cu-Cu-Rru-Cu-Cu Paloma

2006-02-15 | BOOKS&MOVIES
風邪を引いてしまった。
見事な悪寒と頭痛。典型的な風邪だ。
月曜日を丸一日、寝て過ごした。
それでも悪寒と頭痛は引かなかった。
辛くなってきたので、映画を見ることにした。
ショック療法である。

ぼおっとした頭で選んだ映画は「Hable con Ella (アブレコンエジャ)」
Pedro Almodovar監督の英題「Talk to Her」である。

DVD発売と同時に購入していながら、
今まで封印されていた代物。
確信があったから、見るべき時にと…置いておいたのだが、
何も、こんな状況で見なくても…。

しかし、始まってしまえば、すぐさまのめり込んでしまった。
なんといってもカエターノ・ヴェローゾの「ククルクク、パロマ」には
脳天から血潮が吹き上がった。

   ♪夜が来るたび、ただ泣くだけだったという
   ♪何も食べようとせず、ただ酒を浴びていたという
   ♪その叫びを聞いて、空さえ震えたという
   ♪彼女を想って苦しみ、死の床についても彼女を呼んでいた
   ♪彼は歌っていた、彼はうめいていた
   ♪心を焼きつくし、彼は死んだ

   ♪哀しみにくれた鳩が朝早くから彼の為に歌うだろう
   ♪扉から扉へと、孤独な彼の家へ向かって
   ♪きっとその鳩は彼の魂そのものなのだ
   ♪いまだに彼女が戻ってくるのを待っている
   ♪ククルクク、鳩よ
   ♪ククルクク、もう泣かないで
         (トマス・メンデス作<ククルクク・パロマ>)

孤独に打ちひしがれた男が、死に絶え、魂が鳩となって
それでも彼女の心を求めて鳴く…ククルクク…と鳴く。

ウォン・カーウァイの「ブエノスアイレス」でも
イグアスの滝を背景にこの曲が流れるが、ここまで心に沁みては来なかった。
なんといってもカエターノ・ヴェローゾの哀しそうな顔がたまらない。
    ♪Cu-Cu-Rru-Cu-Cu,Paloma
    ♪Cu-Cu-Rru-Cu-Cu,No llores

映画全体の巧妙な流れも恐れ入ったし、衝撃の結末にも背中を裂かれる思いがしたが、
何より冒頭のピナバウシュとカエターノ・ヴェローゾの歌が、もう見事に脳髄蹴られた。
細かい話は次回につなぐ。

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