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沖縄から東京へ!流転の写真日記

【入院生活】その4

2007-07-08 | Photo-diary
7月4日、朝から恨めしくも快晴。
8時30分から点滴を開始。
左手首から10センチほど下がった
静脈のあたりに注射。
看護師あやまって、大量の血をこぼす。
シーツが赤く染まる。

静脈注射と空腹で、意識が朦朧としてくる。

午前11時10分前、手術室からの呼び出し。
エレベーターで2階に降りる。
歩いて手術室に向かう気まずさを感じる。

初めて見る手術室内部。
5つか6つの手術室が集合した効率的なつくり。
濃緑の手術着を着せられ、
光が煌々とたかれた手術室へ入る。

マスクをした麻酔科の医師が、
麻酔液の注入を説明する。
いつのまにか濃緑の手術着は脱がされ、パンツ一枚の状態。

麻酔液が注入され、マスクがかけられる。
マスクからは酸素を吸入されるが、突然意識を失う。

「暗闇」の時間。

またもや突然意識の回復。
鼻に挿入されたチューブに違和感を覚え、目を開ける。
ノドが痛い。
呼吸を確保すべく人工呼吸器の管が喉元まで挿入されていた模様。
「森さん、手術は無事終わりましたよ。」の声。
当たり前だが、記憶が欠落している。
酸素を吸入されてから、鼻のチューブの違和感まで地続きだ。

回復室では、「仕事体験」の一環として中学生が写真を撮っている。
ニートが増えているからといって、中学生を術後の現場まで招くのはどうか…と疑問を抱くが、依然朦朧。
ベッドの状態のまま病棟まで戻される。

足の痛みはない。
ノドの違和感が酷い。
イガイガとした状態を水で解決したいが、口にできず。
しきりに唾を飲み込む。

やがて意識も正常な状態に。

執刀医の説明を受ける。
「手術自体は非常にスムーズに進みました。27分という短時間で終了しました。」
「麻酔がかかりにくかったので、結局2時間かかりました。」
「関節鏡で撮影した半月板の状態です。やはり大きく裂けていました。」
「関節の後ろは裂けた上にささくれていたので、その部分をすべて削除しました。」

初めて見る関節内の状況。
骨が異様に白く光を反射している。
奥に進むにつれて、半月板が裂けている。
他人事のように、写真をみつめる。
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【入院生活】その3

2007-07-08 | Photo-diary
沈痛な面持ちで病室に戻ると、6人の大部屋はすでに患者で埋まっていた。
他の病室から移られてきた体育会系の男性、
サルモネラ菌の感染で運び込まれた中学生、
同じく半月板の損傷で明日手術を受ける初老の男性。

南棟3階の病棟を眺め回すと、
実にさまざまな状況の患者たちが、
一様に沈痛な面持ちで夕方を迎えている。

両肩に取り付けた金具で頭部全体を支えている女性。
折れ曲がったベッドで苦虫を噛みしめたような苦悩を浮かべるオバア。
菌の猛威に為す術もなく、蒼白な表情で嘔吐を繰り返す学生…。
各々の凝縮された人生が、小さなベッドの上で繰り広げられている。

そこで親身な介護を執り行っている看護師は、ものすごい存在だと思った。
イヤな顔ひとつせず、オジイオバアのわがままに応える女性看護師。
病状を的確に把握し、それぞれの状況にあったプログラムでケアを施す。
夕方から朝方までの深夜勤務は、ホントに頭が下がった。

夕方6時すぎ、術前の最後の食事をいただく。
麻酔の副作用で嘔吐をした場合、異物が肺に入るのを防ぐため
術前は水も含めて何も摂取することが出来なくなる。

米ひとつぶに至るまで、ゆっくり丁寧に食事を摂る。


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【入院生活】その2

2007-07-08 | Photo-diary
麻酔の話をひととおり終えて、遅めの昼食。
5階にある喫茶店で「ハンバーグ定食」を食べる。
看護士や医者が聴診器を肩にぶら下げ、熱心に語らっている。
本人を識別するネームバンドを右手にはめていたので、
自分もすでに彼らに取り込まれているのか…と思うと、居心地が悪かった。

執刀医から手術内容の詳細を聞かされるまでのあいだ、
「大人の科学vol.9:究極のピンホール式プラネタリウム」を制作する。
デザイナーが、入院の暇つぶしに…とわざわざ買ってきてくれた。
大人の科学:究極のピンホール式プラネタリウム
作ってみると、意外に時間を忘れて没頭してしまった。
夜の病室で試してみることにする。

呼び出しを受け、ナースステーションに。
執刀医のO先生は、手術が長引いているため代理の医師に
明日の手術内容の説明を受ける。

あらためてMRIの画像と膝の模型を照らしながら、
関節鏡をどのように扱い、半月板を削除するのか、その流れを聞く。
「MRIではわからない関節の状態を、カメラを入れてしっかり検査するのが、この手術です。」
「だからこれは手術のカタチを取った最終の検査だと思ってください。」
患者の気持ちを軽減するためだろう、言葉を換えて巧みに説明をするが、
健康な人間には、カラダに穴が開けられることすら抵抗がある。

セカンドオピニオンとして受けたMRIの画像も比較してみる。
初診から2週間経っての画像…少しは変化があるかと思いきや、
「損傷している」箇所は、しっかりと同じ場所に留まっていた。

「90%の確率で損傷していると思われます。」

明日の「最終検査」で、その全貌が明らかになる…と
代理の医師は自信たっぷりに語った。

関節鏡とは?
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【入院生活】その1

2007-07-08 | Photo-diary
7月3日から3日間、約28年ぶりに入院生活を経験した。
たとえ3日間でも、その経験はいろいろなことを考えさせてくれた。

ボクの場合、整形外科なので、
「その経験」などと暢気なことを言ってられるが、
同じような年齢で、突然致命的な病気に罹ってしまい、
運命と闘っている懸命な方もたくさんいる。

だから、あくまで私的な経験として
今回の入院生活を振り返ってみたい。

7月3日、病院からの連絡を受け、入院の準備をして病棟に入る。
洗面道具、着替え、有意義な入院を送るための書物や音楽など。

南棟3階の306号室に通される。6人の大部屋だ。
入室時は、イヤフォンでテレビを見ているオジイしか居なかった。
窓側を指定され、少し安堵。息詰まる病室で、窓を占有できるのはありがたい。

さっそく麻酔科の先生に、明日の手術の話を伺う。
別棟の手術室脇が麻酔科の説明室だ。
重厚な扉と静寂に、気持ちが騒ぐ。
この扉の向こうでは、今も手術が行われている。

麻酔科のS先生は、懇切丁寧にその手順を教えてくれる。
「静脈より麻酔の液を注入し、同時に吸入で意識を失わせます。」
「呼吸を確保すべく、チューブを喉元まで挿入します。」
「…ということは、呼吸も止まるんですね。」
「はい。呼吸も麻酔で止めます。」
「心臓は動いてますか?」
「もちろん、心臓は動いています。」
呼吸が止まる…とは、どういうことだろうか。
少しドギマギする。



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