~酒LIFE~

酒LIFEのタイトル通り、お酒を中心とした日々の生活を描きたいと思います!

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~泡盛 (醸造) の分岐点は1980年?泡盛1号酵母とは~

2016年04月29日 | 酒LIFE
GWいかがお過ごしでしょうか。本日はほんの少しだけマニアックなネタを。

「泡盛」において最も重要な「微生物」は?という問いに対して、「黒麹菌」と答える方は一定数いらっしゃるかと思いますが、「酒類」において最も重要な微生物は?という問いであれば、ほぼすべての方が「酵母」と答えるのではないでしょうか。

麹菌はデンプンを糖に変える働きをし、酵母はその糖からアルコールを造ります。

つまり元々糖分が存在すれば、酵母はそれだけでアルコールを造る事が出来ます。

ワイン(ブドウ)が最もわかりやすいですね。ワイン醸造には、元々ブドウ中に糖が存在するため、麹菌が必要ありません。酵母が発酵してアルコールを造ってくれます。

対して日本酒や焼酎・泡盛は、原料に糖が少なく(米や芋)、その原料中のデンプン質から糖分を造りだす必要があります。そこで麹菌が必要となってくるわけです。

さて前置きが長くなりましたが、1980年代初頭、個人的には泡盛醸造において大きな転換期と考えていることが起こりました。G-2株の発見です。通称泡盛1号酵母。

現在泡盛醸造では泡盛101号という名称の酵母が主流となっておりまして、その前身は1号酵母となっております。

1号酵母の発見により、収得量(※イメージとしてお米1 kgから出来るお酒の量)は上昇し(添加前年単純平均値比較:101.6%増)、腐敗は減り、泡盛の香味も向上、各酒造所は多大なる恩恵を受けたと言われております。

そこから生まれた泡盛101号酵母は、現在でもほぼ全酒造所が使用している酵母でして、今でも多大な恩恵を与えているものと思われます。

しかし。1号酵母の発見前はどうだったのでしょうか。その当時は各酒造所独自の酵母、いわゆる家付き酵母と呼ばれる酵母を使用していたと言います。

微生物は元々その環境に一番適応した微生物が優先し、他の微生物を淘汰しようとします。

つまり泡盛1号酵母の発見前は、「各酒造所の環境に最も適応されていた酵母」を使って酒造りを行っていたのです。

酵母は糖からアルコールを生成する働き以外にも、重要な役割を担っております。

酒類の香りや味わいに関わる様々な成分を造りだしてくれるのです。

そして。その香りや味わいの成分は、酵母の種類によって「多種多様」です。

さて泡盛1号酵母の発見前後。泡盛の香味が大きく変わったと推察しているのは私だけでしょうか。

例えば、泡盛における重要な香気成分(一説にはクセ、悪く言えば泡盛特有の臭みの原因?)であります、i-ブチルアルコールという成分について比較してみます。

なんと泡盛酵母添加前、1964年に泡盛もろみから分離された酵母は、泡盛1号酵母と比較して、このi-ブチルアルコールの生成量が「半分以下」なのです。もちろんその他成分比も異なります。

ただこのi-ブチルアルコールという成分、流行のバニリン等と異なって泡盛に非常に多く含まれる成分でして、150~200 ppm以上も存在します。(バニリンの200倍以上)

このような成分の生成量が、半分も変わるのです。つまり、泡盛1号添加前後で酒質が変わっていったことは容易に推察できます。

さて泡盛業界でも近年様々な酵母の利用が進み、時折酵母を変えて酒質を変える事に批判的な意見を聞いたりもします。

ただ、一消費者の意見として、私は1号酵母発見以前、つまり1980年以前の泡盛がどれだけ多種多様であったか非常に興味があります。古酒(瓶貯蔵商品含む)であれば、現在も残っているかと思われますが、当時の出来立て、いわゆる新酒の原酒ベースで比較してみたいものです。無理な話なのですが、、。

そして泡盛は、昔の方がバラエティに富んでいて良かったという意見が「多々」あるのも事実です。飛躍的に収得量や香味が向上した反面、酵母の多様性という各酒造所独自に合った重要な技術を失ってしまったことも、無関係とは思えないのですね。

1号酵母の利用に、最後まで抵抗していた蔵元さんが数社程あったという事実もお聞きしました。

酒類業界で、最も酵母に関する技術・利用が単一的であったここ30年の泡盛業界。
(繰り返しますが1号酵母の発見は業界に多大な恩恵を与えていることは認識しております。)

他にも力を入れるべき酒造りの技術が多々ありますことも、重々承知しております。

しかし1980年以前の様に、「蔵元独自の酵母」、他の酒類業界の様に「バラエティに富んだ酵母」が、酒造りの選択肢としてあることは、必要な・大切な技術の1つだなと思うのは私だけでしょうか。

ただただ、わたしは色々なお酒を飲みたいという感情も少しはありますが笑 ともあれ皆様よいGWをおすごしください!


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~エストニアが世界に誇る名酒 「Vana Tallinn(ヴァナタリン)」とは?~

2016年04月24日 | 酒LIFE
面積は日本の1/9。人口約130万人の小さな国、エストニア共和国。バルト三国の最も北側に位置する国ですが、皆さんはエストニアと聞いて何が浮かぶでしょうか。

私は真っ先にVana Tallinn(ヴァナタリン)というお酒が浮かびます。

Vana Tallinnは、ストレートでも美味しい!と私が初めて感じたリキュールかもしれません。

一般的にリキュールは、カクテルとして利用して初めて「花開く」商品が多いと思いますが、Vana Tallinnは、それそのもので完全に完成されております。

まだ東京にいました頃、二子玉川のとあるBARで「デザートにこちらはいかがですか?」と、最後に出して頂いたのがこのVana Tallinnでした。

かなり甘いはずなのに、全くいやらしくない。かなり度数が高いはずなのに、不思議と飲めてしまう。

甘いものが苦手な私は、食後のデザートを頂く習慣はありませんが、そんな私にとって「Vana Tallinn」は、「過去最高」のデザートでした。

そんなVana Tallinnに、つい先日なんと沖縄で出会う機会がありました。本当に感謝・感激です。

Vana Tallinnは、エストニアで最も有名なブランドの一つです。なんと今回頂きましたVana Tallinnも、現地のガソリンスタンドで購入されたものだそうです。
ガソリンスタンドに置いているほど、人々の生活に浸透している商品なのですね。

さてこのVana Tallinnは、いったいどういうお酒なのか。以下、(恐らく)メーカから出されておりました商品案内文を一部引用させてもらいました。

The unique combination of components include rum from Jamaica, enhanced by vanilla bean pods, orange, lemon and bitter orange oils.

上記の通りVana Tallinnは、ジャマイカ産のラムがベースでして、バニラビーズやオレンジ等の風味を付与したリキュールです。

The exact recipe of Vana Tallinn is as closely guarded as a state secret. The recipe is hand down only from one liqueur craftsman to the other.

そしてこのレシピは門外不出、何と一人の製造技術者のみ知っており、1960年の発売以降しっかり「人から人へ」と受け継がれているそうです。

「リキュール」と聞きますと、特に海外品は人工的な着色など、少し工業生産的なイメージを持ってしまうのは私だけでしょうか?(ジャパニーズリキュールの代表、「梅酒」は家庭的なイメージですね。)


そんな工業的なイメージを持っていたリキュールに対する私の感覚を、このVana Tallinnはしっかりと吹き飛ばしてくれました。

BARでもあまり見かけることが少ないVana Tallinnですが、あるとすればアルコール度数40%の商品が主流かと思います。

しかし、何と先日頂いたものは50%!!海外サイトを確認しますと、40, 45, 50%のラインナップがあるそうです。

つまりVana Tallinnの最上位商品を頂くことが出来たのですね。通りで美味しかったわけです。

京都ではお茶を出されますと、帰りなさいのタイミングという有名な話があります。

Vana Tallinnは、「もっとお酒を飲みたいな」という私の感覚を、やさしく完結してくれる、そんな最高のデザートかもしれません。

中々お目にかかれないVana Tallinn。この最高の「しめ」がもっと流通してくれれば、私の深酒は無くなるはずなのですが、、、、。



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まさに伝説のラム。「レジェンドオブキューバン」とは?

2016年04月17日 | 酒LIFE
タイトルにあります「レジェンドオブキューバン」とは、シングルモルトの値上がりが顕著になってきた、約6~7年前までさかのぼりまして、いつもの様に当時東京から戻る度に必ず立ち寄っていたお馴染みのBar、古都首里にありますBar Birthdayにて初顔合わせをいたしました。

と、冒頭の長々とした文章からも分かりますように、前回は動画による投稿を試してみましたが、今回はいつものスタイルに戻らせてもらいます。

「Awamojito(アワモヒート)」という、モヒートを泡盛で再現した商品の投稿動画から、モヒートつながりとして伝説のラムについて書いてみたいと思います。

さて2009年頃。「最近どんどんモルトの値段が上がっているよ。」というバーマンの声から始まり、「これからはラムもいいよ。とんでもないラムが入ったから飲んでみる?」と言う様な感じで始まったかと思います。

その当時の私のイメージとしては、ラム酒と言ったらラムコーク?ダイキリ?モヒート?ん~。ラムってカクテルベースのお酒ですよね~。
と、言う様な印象しか無く、モ・ル・トを飲みに来たのに「ラム酒ですが?」と、がっかりした、少しバカにしたような発言をしてしまったことを良く覚えております。(昔はつくづく生意気だったと反省しております。)

とりあえず飲んでみよう、的な感覚でいわゆる構えず? デスクワークをしながら水を口に含む時の様ないわゆる無意識的に? ようは片手間的に、グラスに鼻を近づけてみますと一気に正気に戻りました。

なんですかこの香りは?ブランデーですよ。

と、当時の私の物差しでは、「ブランデー>ラム」という、偏ったイメージを引用した表現しかできませんでした。ただはっきりと言えるのは、私がその当時までに飲んだであろうどんなブランデーよりも薫り高い印象でした。それは今でも言えるかもしれません。

そして口に含むと一気に鼻の奥まで膨れ上がるような甘い風味。まろやか。圧倒的な熟成感。とろりと舌を転がる印象。まさにパーフェクトでした。

そんな「レジェンドオブキューバン」は、その誕生秘話も正にレジェンドなのです。以下、株式会社ジャパンインポートシステム社長の田中 克彦氏の言葉を引用させていただきました。

「人生がそうであるように、酒とは出会いである。私にとってそんな想いにしみじみと浸れるのがこの酒だ。『レジェンド オブ キューバン ラム』。このラムは、1940~50年代にキューバで蒸留された後に樽詰めで海を渡り、スペインへ運ばれ名門一族の酒蔵において、ソレラ・システムで熟成されたものである。」

そうなんです。なんと私が飲んだ時点で、50年以上も前に起源をもったお酒だったんです。

そしてこの様な希少なお酒が世に出たのは、とある不幸からでした。

というのも、このお酒は「バルデスピノ家」という「創業1340年」まで遡るシェリー酒の名門一家が、ボデガ(酒蔵)に訪れたお客様に振る舞うためだけに熟成されていたものでして、売り物ではなかったのです。

当主でありましたミゲル・バルデスピノ氏は、「これはとても珍しいもので僕の宝物、このボデガを訪れた人だけにしか飲ませないし、売り物ではない」。と、述べたそうです。

ではその様な「宝物」に、私がなぜ出会うことが出来たのか。Bar Birthdayのコネクション?さすがのBirthdayでも、そこまではできません。以下、再度引用させて頂きます。

「家族経営によって、代々受け継いできた看板を守る彼(上述のミゲル・バルデスピノ氏)に突然不幸が襲った。大切な息子は病床の身に、そして地元のパレードの女王に選ばれたほどの美人であった愛娘を交通事故で失ってしまう。」

と、あります。そして。

「それから数年後、彼はその膨大な古酒とともに会社を売り払った。二人の子供の数奇な運命が、彼から名門としての誇りも、仕事への情熱をも奪い去ったのかもしれない。」

と続きます。つまり、代々続いた創業家による経営は突如途絶えてしまいました。そして新しいオーナーの意向により、このラム酒は世に出ることになったのです。

なんとも切なく、言葉にできないエピソードです。恐らく彼に不幸が訪れなければ、私はこのラム酒と出会うことが出来ませんでした。

彼がいかにこのお酒を愛し、育てていたのか。それがしっかりと伝わる風味だったことは、言うまでもありません。

ラムだけではなく、ウイスキーにブランデーそして泡盛。

これらお酒のいずれかを愛する人であれば、誰しもがこのレジェンドオブキューバンを口に含むと、感銘を受けてくれるものと確信しております。

大切に熟成・育てることで、より理想の風味に近づいていったであろうレジェンドオブキューバンラム。

もう一度レジェンドオブキューバンに出会う日を夢見て私は、目の前にある甕に入った泡盛たちを大切に育ててまいります。

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AWAMOJITO ~アワモヒート~ ver.2

2016年04月04日 | 酒LIFE
昨日の動画ですが、一部端末で見れなかったそうで、曲をフリーに変えてみました。アワモヒートのショートムービーです。シェアの程宜しくお願いします。

AWAMOJITO ~アワモヒート~ ver.2


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AWAMOJITO ~アワモヒート~

2016年03月29日 | 酒LIFE
久々の投稿になります。

さて沖縄はどんどん暖かくなりまして、夏の到来を感じます。そんなAwamojitoが美味しく感じる季節の到来に、Awamojitoを飲みたくなる?ショートムービーを作ってみましたのでUP致します。是非ともチェックの程よろしくお願いします。


AWAMOJITO ~アワモヒート~
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~泡盛の歴史は600年?~

2015年11月08日 | 酒LIFE


みなさんこんばんは。たまには泡盛についても書いてくださいと知人から言われてしまいましたので、専門外ではございますが今回は泡盛の中でも「歴史」について書いてみたいと思います。

どのようなお酒にも、その起源や発生には諸説ありまして正直なところ断定することが難しいのかとも思います。

その中で、「泡盛の起源」についても多くの説がございます。タイをルーツにするものや、中国福建省をルーツとする説などが有力説として挙げられ、数値的には500年前とするものや、600年以上前から等、まだまだ謎が多いことも事実です。

これは世界大戦により、決定的な根拠となる資料や文献があまり残っていないことも要因の一つになっているのでしょうか。

さて、私は全く歴史に関しては素人なのですが、先日沖縄県の歴史書として有名な「琉球国由来記」の、泡盛の起源に関するような部分を見る機会がありました。

漢文形式で記載されておりましたので、正式に訳せているか自信がありませんが、そこには「洪武の初め中華に通ず」や「米、粟、稗、麦を用いて造り、月余にして成る」、「泡盛と云いこの国の銘酒なり」と記載されておりました。

早速「洪武」と検索しますと、何と中国、明代の元号(1368年 - 1398年)とあるのです。上記書物と私の訳が間違っていなければ、少なくとも今から617年も前に泡盛は造られており、貿易品として存在していたのです。

また、米以外にも雑穀を用いて造られていたことが分かります。原料は沖縄にて栽培・自生していたのかどうかはわかりませんが、いわゆる「アワモリ」という名称が付いた説の一つである原料に「粟(あわ)」を使用していたという点も、この書物から見てとれますね。

因みに現在の「泡盛」と呼ぶための定義の一つに、「お米」を使用するという決まりがあります為、正確には上記のお酒は泡盛とは呼べません。が、泡盛の原点と捉える事は出来そうですね。また、よく泡盛は「タイ米」を使用しなければいけない、と混同される方もいらっしゃいますがそうではありません。コシヒカリや山田錦を使用しても泡盛と呼ぶことが出来ます。

タイ米が使用されるようになったのは大正13年あたりのことで、それ以降も県産米や、タイ以外の諸外国のお米等を併用していました時代が続きます。また、それ以前には唐米や粟(1900年初期)を使用していたという文献もしっかり残っているのですね。

泡盛の歴史に関しては、冒頭に記載しました通りまだまだ謎が多いです。それでも現在の様な醸造学が発展する以前から泡盛造りは行われ、泡盛は貿易品や宴を盛り上げる時には主役、時には脇役として活躍してきた長い歴史がございます。

この様な歴史ある泡盛造りを仕事としている事実に誇りをもって、歴史に恥じぬよう頑張りたいものです。と、歴史に関して勉強するたびにしみじみとした気持ちになってしまいます笑。

さて次回はリクエストがありました洋酒に関して書いてみたいと思います。それでは!

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~「チェイサー1つください」は間違い?お酒の嗜み方について~

2015年10月17日 | 酒LIFE
先日行きつけのBarにて、いつもの様にバーマンと談笑していた際の話。

流行とは怖いもので、例えばハイボールブームに火が付き始めた際には、「ハイボール1つ。」との注文が多々あり、「ベースは何になさいますか?」と対応したところ、「ハイボールって言っているだろ」と強い口調で言い返されたりしたそうです笑。

確かに居酒屋さんでは、ハイボールについて単一銘柄のウイスキーでしか提供していないお店は多々ありますが、Barでのその発言はお客様にも問題があるように思うのは私の間違いでしょうか。

Barにおけるお酒の嗜み方にも最低限のルールがあり、一般的な知識を身に付けてからBarに出向くと、より一層世界が広がり楽しむことが出来るものだと思います。
また、同時にそういう知識を学ぶ機会を与えてくれるのもBarであったりします。まさしく酒文化の継承の地です。

さて最近は、「チェイサーを1つください」というお声を良く耳にします。恐らく「チェイサー」=「お水」と言う認識から来ている発言であり、事実一般的には通じているものと思われます。

しかしあえて、「この頼み方は間違いであること」をこのブログ酒LIFEでとりあげ、微力ながら発信させてもらいたいと思います。

チェイサーは「chaser」と書きまして、動詞「chase」の名詞形となります。
この「chase」は、直訳しますと「追う」とか「狩る」等の意味がありまして、つまり「chaser」は「追っ手」や「ハンター」等を指します。
 
そこから派生しまして、お酒を飲む場における「チェイサー」は、「追いかけて(交互に)飲む飲み物全て」を指します。例えばソーダや水、ビールやカクテル、何とウイスキーであっても、追いかけて飲めば(交互に飲めば)チェイサーとなるわけです。

そして何をチェイサーと捉えるかについては、実はアメリカ式とイギリス式で異なっておりまして(古典的な考えでしょうか?現在は正直分かりません)、一般的にアメリカの場合は強いお酒の後に飲む(追っかける)飲み物について「チェイサー」と呼びます。

そしてイギリスの場合は真逆でして、強いお酒そのものを「チェイサー」と呼びます。つまり以下の様な形となります。

○米:ウイスキーを飲む。ソーダを飲む(これがチェイサー)。ウイスキーを飲む。水を飲む(これがチェイサー)。
○英:ウイスキーを飲む(これがチェイサー)。水を飲む。ウイスキーを飲む(これがチェイサー)。ソーダを飲む。

○米:I celebrated the anniversary with whisky and beer chaser
○英:I celebrated the anniversary with beer and whisky chaser

さて前置きが長くなりましたが、以上の様にチェイサーとはお水を差すのではありません。「チェイサーを下さい」ではなく、「お水を下さい」や、もしくは「チェイサーにお水(ソーダ、ビール等)を下さい」の様に、「何をチェイサーとするのか」について伝える事が必要なのですね。

実は今回の内容は、 お客様:「チェイサー1つ」。 バーマン:「チェイサーは何になさいますか?」。 お客様:「チェイサーって言っているだろ」。 と、言われることが多いバーマンからの提案で、ブログ酒LIFEにも取り上げさせてもらいました笑。

居酒屋ではチェイサー=お水で通っておりますが、このブログを見られた方は是非とも「何でチェイスするのか(追いかけるのか)」まで、お伝えしてみてくださいね。

ちなみに私は、泡盛のストレートを嗜む際に水割りの泡盛を頂いたりしますよ。もちろん同一銘柄で。飲みすぎ注意ですが是非お試しくださいね。

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~王室気分?「ROYAL HOUSEHOLD(ロイヤル・ハウスホールド)」との出会い~

2015年10月03日 | 酒LIFE
蒸溜所の個性やこだわりをストレートに表現・感じさせてくれるウイスキーが「シングルモルトウイスキー」であるとしたら、香りや味わいが異なった複数種類のウイスキーを絶妙な比率でブレンドすることで新たな風味を創りだす、言わばブレンダーの技術・センスを感じさせるウイスキーが「ブレンデットウイスキー」であるのかと思います。
 
私はシングルモルトウイスキー、その中でもアイラモルトからウイスキーを覚えたこともありまして、ウイスキーにはまってから数年間はブレンデットウイスキーに対してそこまで興味がわきませんでした。

恐らくブレンド=混ぜ物、そのままのものが一番、というような根拠のないイメージからやんわりと敬遠していたのかもしれません。 

さて、二十歳前後(前後?笑)のこと。そんな私の感覚をはっきりと消し去ってくれたウイスキーがあります。それがタイトルにもあります「ROYAL HOUSEHOLD」というウイスキーとの出会いです。

このウイスキーはロイヤル・ハウスホールドの字のごとく、簡単に飲める代物ではございません。実のところ飲める場所(購入可能な場所)が限られておりまして、なんと我々の様な一般人が飲めるのは唯一日本だけだと言われております。

と言いますのも、かの昭和天皇が皇太子時代にイギリスを訪れた際、イギリス王室からプレゼントされたのが縁で、以来日本だけで特別に販売が許可されているのです。まさに「ロイヤル(王室)」なウイスキーですね。

それまで、アイラモルトの様な独特なスモーキー感漂うシングルモルトばっかり飲んでいた私は、ウイスキーに対しては「個性」=「美味しい」という感覚しかありませんでした。つまりアイラモルトのピート香やシェリー樽の様な分かりやすい風味しか評価できる物差しが無かったのです。

「ROYAL HOUSEHOLD」は、その様なウイスキー、特にブレンデットウイスキーに対する私の歪んだ感覚をしっかり正してくれた逸品、いわゆる飛び跳ねた個性が無くともしっかりと「美味しい」と初めて言えたウイスキーなのです。

それ以降、スコッチの中でもアイラモルト以外のシングルモルト、ブレンデット、国産ウイスキーについてもBARで頂く様になりました。ウイスキーの広く、深く、大きな世界の扉を、このウイスキーが開いてくれたと言っても過言ではないほどです。(私に勧めてくれましたお酒の師匠と、古都首里にありますBar Birthdayの岸本さんに感謝です。)

さてそういう経緯から、私にとって「ロイヤル」という「コトバ」には非常に思い入れがあり、本当に最上級の言葉なのです。プレミアム、グラン・レゼルバ、VIP、VSOP(少し違う?笑)等の冠詞よりも、私をビビっと刺激しますこの「ロイヤル」という枕詞。

私ごとですが今後もっともっと大切にしていきたいものです笑。

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~お酒と料理の相性はこの方法でわかる?! 仲里流NineFactorシステムによるマッチング法とは?~

2015年07月18日 | 酒LIFE

皆さんこんばんは。今回は色々ありまして以下のような形式の再登載。何度か公開させもらいましたが、私が提唱しております料理とお酒のマッチングを数値化する方法、すなわちNineFactorSystem (基本味5+4)について、この度再度ご紹介させてもらいます。今回は論文形式そのまま搭載しております。ご意見ご感想の程よろしくお願いします。


酒類と料理のマッチングテスト 
~仲里流NineFactorSystem (基本味5+4)による統計的マッチング法~

焼酎利き酒師&泡盛マイスター
仲里彬

概略
味覚は千差万別であり、十人十色の好みがある。お酒のつまみは、「ないよりは塩でもあった方が良い」という恩師の言葉もあるように、お酒のお供にはどんな料理でもあった方が良いと考えるのが一般的ではないだろうか。
しかしお客様に酒類を提供する立場の者は、少なくともお客様に対してはそういう考えではいけないだろう。
例えばあるお酒に対して、このお酒はどのような料理に合いますか?とお客様から質問が来た場合、「何にでも合います」と答えるのは飲食店やメーカーの努力不足であり、「何も試していない」のと同じである。
では、「あるお酒に対して相性が合う料理」を提案するためにはどうすればよいか。「うちの居酒屋メニューの中で、お宅のお酒とあうのはどれですか?」という質問に対し、瞬時に答えるにはどうすればよいのか。
自身の考えとして、まずは料理の味わいを、「客観的」に「分りやすく」より「コンパクト」な表現で捉える事が必要であると感じた。
私は初めに、料理の味わいを大別して分類・表現することは出来ないか考えてみた。様々な料理の味わいを一言でまとめ、後に数値化するための工程である。
味覚の基本味5つ(甘味、塩味、酸味、苦味、旨味)と、辛味等の他の要素を加えてながら様々な料理を表現してみた。そうして誕生したのが、(かっこつけて)横文字にし、タイトルに示されたNineFactorSystem (基本味5+4)である。これは、基本味5つに辛味(唐辛子、わさび等)、爽快感(生もの等)、油味(中華系、揚げ物類等)、コク(乳製品等、上記基本味の余韻等)の4つを加えた9つの味からなる。通称NF(ナインファクター)である。
私の独断と偏見で誕生したNFであるが、何度も試してみたこともあり、大よその料理はNFの内2つ程度でその味わいをコンパクトに表現できるようになった。もちろん複雑な味付けや素材の味わい等、9つの言葉で表現し難い料理は存在するし、たった9つで料理の味わいを示せると断言してしまうと、これは料理人に対して非常に失礼なことである。
あくまで、その複雑な味わいを持った料理を、9つの味わいで表現するとこうなる、という意味合いで捉えてほしい。9つの中から表現する理由は、お酒と料理のマッチングをなるべく統計的に処理し、まだ試したことがない料理とお酒のマッチングを予想するための重要な工程であるからだ。
泡盛は沖縄料理に合います。お客様に対しこんな大雑把な回答を避けるためにも、料理の味を数値化できるように分類することは重要である。どのような味わいのどのような沖縄料理と合うのか。
数多くの料理(味付け)との相性を試し、統計的な処理をすることで「この酒類に合う(合いそうな)料理の味付けの傾向をつかむ」事が可能であると考えた。
ここで簡単な例として、やきとり(塩)や生ハムや野沢菜との相性が高いお酒があったとする。一見すると3つの料理に関連性は少なそうだが、この料理の味わいをNFにて分けるとおそらく挙がるのが「塩味」である。このようにあるお酒に対して数十種類程度の料理との相性をランダムに試し、評価が高かった料理の味付けで「塩味」という要素が多い場合には、このお酒は、「塩味」が特徴的な料理と合います、とおすすめできるようになるのではないだろうか。
予め料理の味わいを9つの内2種類程度の組み合わせで表現し(できない場合も一番近いものに)、お酒と料理のマッチングの中で、特に評価が高い料理と評価が低い料理のNFをそれぞれ数値化し、比較する。恐らく料理の数をこなせばこなすほど、両評価間に違いが出るのではないだろうか。
9つの内どの味わいの評価が高く、逆に低いか統計的に処理をして比較する。
そうすることで、少なくとも分析者本人(この場合仲里)がおすすめする料理(味わい)は導き出すことができるのではないだろうか。
あるお酒に対して「酸味、甘味」のポイントが高い場合には、「こちらのメニューの中からは、酢豚がマッチする可能性が高いです」、や「三杯酢でいただく、なまこ酢がおすすめです」のように瞬時に相性を予想することができるようになるのではないだろうか。
もちろん上述したように素材の味わいもあり、料理の味わいを9つから選び出すことがそもそも難しく、実際に試してみないと料理とお酒の相性はわからない。
しかし、感覚的に答えるよりもよっぽど信憑性があるこの方法を、ぜひお勧めしたい。自身も数をこなして、NFシステムによるマッチングの精度を検証していく。

いかがでしょうか。強気ですね笑。私自身、ゆっくりとではありますが上記のNFシステムについて検証しており、その自信をつけつつあります。是非皆様のご意見を聞きたいです!
宜しくお願いします!




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~これぞ「酒類における熟成の科学のゴール!?」 This Guy Says He Can Make 20-Year-Old Rum in 6 Days~

2015年07月06日 | 酒LIFE

ウイスキーやビンテージもののワイン、東洋の名酒泡盛等、お酒には、度々それらを評価するファクターとして、「何年物」というような熟成期間が挙げられる事が多いかと思います。

現在世界的なウイスキーブームと言われております。こと日本においては近年のハイボールの定番化や某ドラマの影響かより顕著であり、各社品質を維持しながら原酒を確保することに努力しつつも、いわゆる「年数物」の商品が終売もしくはリニューアルし、商品ラインナップが下方修正(語弊がありましたら申し訳ない)されている現状は、ウイスキーファンならお気づきかと思います。

さてそんな現状の中、先月とある記事と出会いました。

なんと、「20年物のラム酒を、6日間で造り上げる(創り上げる)ことに成功した」とのこと。胡散臭い?画期的?さまざまなご意見がおありかと思います。
詳しい内容は割愛しますが(タイトルからご検索ください)、私が注目しましたのは、彼が「20年物」の熟成の基準として捉えましたファクターについて。
発明者自身は、熟成作用の重要な要素として「エステル化」を挙げております。そして、彼の開発したシステムは、そのエステル化を強制的に行わせるものであるという事です。
20年もののラム酒並みに、エステル化されたラム酒を6日で造りだせるという事でしょうか。
酒類におけるエステル化とは、有機酸やアルコール類の縮合反応の総称なのですが、酒類においては重要な位置づけをもちます(と私は思っております)。

ちなみに、これまで泡盛業界では熟成の大きな目安としてエステル化が取り上げられたことは相対的に少なく(平良淳誠先生論文有り, 沖縄高専)、例えばバニリンや、ソトロンといった単一成分を熟成の目安としてとらえる風潮にありました。
樽貯蔵であります(ダーク)ラムの方が、バニリン値は高く、恐らく指標とし易そうですが、熟成ってそんな単一成分で語れるほど甘くないのか、それともそれ以上にエステル化を重要視しているのか(洋酒の世界では当たり前なのでしょうか)。

さて、彼の研究から飛んでしまいましたが、20年物のラムを6日で造るということ。
ロマンがないと言われそうですが、私は造り手の究極はこういう事だと思います。常に探求して、お客様から求められるものを当たり前に造り、尚且つ少しでもローディングコストを下げる事を意識する。もちろん科学的に。あとはそれらが売れるために必須なマーケティングと上手くマッチさせることでしょうか。
難しいですね笑。

彼の研究のこの先が楽しみです。そしてこのラムを飲んでみたい。
私も洋酒系の論文をもっと読もうと決意した記事でした。
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