そろそろ23年産の募集が始まる(既に40口クラブでは開始)時期になりましたので
募集馬の検討を行う馬体の見方にもブラッシュアップをかけて行きたいと思っています。
その一環として権利放棄を生み出してしまった苦い経験を無駄にせずに
募集馬の故障リスクを検討時に見抜けないかと思っています。
そんな未来予知みたいなこと・・・とまあ昨年の自分は思っていましたが
検討時に歩様動画を見てメモを残している22年産の現状から検証してみました。
最初に断っておきますが対象は私が出資していない馬も含めていますので
馬名は伏せるようにしたいと思います。
(出資者の方がご覧になったら例えこんな素人の記事といえども気分が悪いと思いますので)
また故障という結果を知った上での検証になりますので、
なるべく意識しないようにしたつもりですが都合よく解釈している可能性は高いですw
改めて見ていくとリスクがあるなと思った馬が現時点では故障していない
逆にそこまで警戒していない馬が故障してしまっているケースもありました。
また故障にも直接的には競争能力に影響を及ぼさなさそうな外傷性の頓挫と
屈腱炎、靭帯炎、骨膜炎など競争能力や長期間の休養を要する頓挫に分別できるように思います。
前者は主に気性面からリスクの高さを検知するアプローチになると思います。
後者が募集時の歩様動画から検知できないかを、改めて募集時の動画を再確認したり
当時の残したメモから検証してみるというアプローチなると考えて、今回の記事の対象となります。
- 故障馬A:後肢の腫れや骨膜の除去手術を行う
いきなりどの馬かバレバレではありますが、歩様動画を見直しました。
募集当時から脚の運びが整っていないなとは思っていましたが
昨年は引き手の人の影響や馬の気分もあるだろうと考えて
脚の運びは(ノルマンさんの2次募集まで)あまり気にしていなかったポイントです。
現在は気性面のチェックという意味も含めて真っ直ぐ歩けているかは見るようにしています。
改めて歩様動画を見ると左右の飛節のブレが気になりますね。
着地時の揺れではなく軌道が内弧で一定の形ではありません。
結果当たり前ですが後肢の脚の運びがバラバラになってフラフラ歩いているように見えます。
他にも何頭かこういう歩き方の馬は見掛けたと思いますが
今年は避けるようにしたいと思います。 - 故障馬B:右前繋靭帯炎発症
募集馬評価のメモを見ましたが右前に関する懸念をなんと2つも書いています。
やるな自分と過去の自分を褒めたいところですが
まあこの馬に限らず気付いた懸念はいろいろ書いているので
私の懸念が複数ある脚は故障するぞ、とまではもちろん言い切れませんw
ちなみに左後肢に関しても懸念のメモがあり
前後左右の対角線上の脚は連動するものと個人的には思っているので
ますます懸念点が重複しているとも言えます。
すなわち右前の悪さに加えて左後肢も悪いのが故障に繋がったと見ることができそうです。
ただし右前の悪さが左後肢に出ているだけという見方もできますので
このあたりは判断が難しいところです。(今の自分には明確な答えが出せません)
さらに歩様動画を見直して気づいた点があります。
前後から見た際の脚の運びは凄く綺麗なんですが
左右の踏み込みの深さが結構違うんですよね。
右は深く左が結構浅い・・・
そう言えば検討時から気になっていたのを改めて思い出しました。
(例によって左右の違いは当時は問題視していませんでした)
左右から見た際の踏み込みの深さの違いを今年は気にするようにしたいと思います。
ちなみにそういう馬はあまり見かけなかったです。 - 故障馬C:膝骨片
静止画の馬体は凄く好みですが、歩様の評価が低かった馬です。
ただ問題が出るまでは正直見抜けなかったですね。
当時のメモを見ましたが脚の運びが悪いことを気にしていました。
歩様動画が短く結構評価しづらいです(どこのクラブの馬か分かってしまいますね)
が改めて見直してみたところ、やはり脚の運びが良くありません。
故障馬Aに比べて前脚の運びもバラバラで真っ直ぐ歩けていないですね。
この馬の場合特段濃いクロスを持っている訳ではなく、
この故障はどっちかといえば先天的なものに近いものになると思います。
ですので脚の運びの悪さが故障に繋がったというより
既に顕在化しつつあった痛みが脚の運びの悪さに出ていたか
少し弱い部分が脚の運びの悪さもあって顕在化したと見るのが合理的かと思います。
よって真っ直ぐ歩けていない馬で特に後脚だけじゃなく前脚も含めてのものは
評価を下げるようにしたいと思います(気性面も心配ですしね)。 - 故障馬D:繋の骨折
この馬の場合は検討時から繋が長いのが気になっていました。
おそらく同じような懸念を抱かれた方も多いはずです。
繋の長さは瞬発力に通じるのですが、
その分故障のリスクも高いものになると聞いています。
武器でもあり、弱点でもある訳です。(ハイリスク・ハイリターン)
有名なところではドゥラメンテなんかもそうだったとか。
募集馬を手広く抱えられる方にはリスクを承知で
出資していくというスタイルもありだとは思いますが
私のような募集馬数を(少なくとも今年からは)絞りたい人には
個人的には避けた方が良さそうなポイントだと思っています。
(この辺りは故障した馬を取り上げている記事なので
結果ありきでの個人的な所感であることにご注意ください
つまり繋の長さ=悪ではないということです) - 募集馬E:背腰の疲れ
故障の程度としては重くありませんが、
調教のペースダウンを余儀なくされるあたり
地味に響いてくる頓挫ですよね。
故障馬Bであまり見かけないと言ったんですが
実はこの馬も左右で踏み込みの深さが違うんですよね。
募集馬リストで故障馬Bと並んでたあたりクラブ側も意図的だったりして?(冗談です)
事実左右の踏み込みの深さの違いによる違和感が続けて見ると緩和されて見えますw
そしてこの馬も故障馬B同様に脚の運びは凄く綺麗でした。
動画を改めて見直すと背中は堅いですね、ダート馬に見えます。
(ですが芝デビューの予定ですw)
ただ故障は堅い背中より、おそらく左右の踏み込みの深さのアンバランスさに
その原因を求める方が妥当性がありそうです。
故障の程度としてはこれまでの例に比べると大きな頓挫ではないんですが、
デビューの遅れや能力の向上の阻害になるものなので
左右の踏み込みの深さの違いは気にした方が良いなと重ねて思います。 - 募集馬F:背腰の疲れ
故障馬Eと同じような症状です。
改めて断っておくとEとFの両馬ともにインブリードはありますが
3x3のような強烈なものではありませんので、体質的なものではない気がします。
本馬の場合は成長の過程もあってしっかりしていないだけというのがありますね。
改めて歩様動画を見直しましたが、そこまで気になる点は確認できませんでした。
やはり馬体がしっかりしていない遅生まれの馬に出やすい症例のような気がします。
両馬ともに4月以降の生まれの馬になりますので、生まれた月からリスクを検知できそうです。
一口始めた当初は遅生まれは成長力に富んでいるようなイメージもあって
クラシックは諦めて古馬になってからの活躍に期待と割り切って
そこまでマイナスに見ていなかったのですが、
こういう軽い頓挫が多いことまで踏まえると、明確にマイナスで見るのが正解でしょうね。
(何より最近は勝ち上がりを考えると早期デビューが正解だと痛感していますw)
全体的に結果論から語っている感があり、検証の分母としても少なすぎるものですが
見直しをしてみて改めて気付かされた点も多く、
今後の検討のためにもやって良かったと個人的には思っております。
また募集馬検討時のメモを残しておくことも今回でも役立ち、非常に有意な情報だと感じましたね!
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