メモリアルなMEMOたち

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昨今の日本昔ばなし

2013年08月27日 | メモ・覚え書き

書店の学童コーナーにある回転塔の
絵本シリーズは見覚えがあるだろう
ふと覗くと「ずいぶん今風のタッチになったなぁ」と思う

ところがタッチだけでなく、内容も変化しているという
全体的にソフトなハッピーエンドになっちゃってるのだ

まずは かちかち山



タヌキにおばあさんを殺されたウサギが
タヌキをだまして泥舟に乗せて沈める復讐劇だ

しかし今の内容では
おばあさんは怪我をするだけ
ウサギは泥舟からタヌキを助け
改心したタヌキは
皆と仲良く暮らすハッピーエンドになっている

次に ももたろう



鬼退治をして鬼ヶ島から帰った桃太郎は
奪還した財宝を村人達に返すというハッピーエンド

そして さるかに合戦



内容云々以前に
争う「合戦」という言葉を排除して
「さるかにばなし」とタイトルを変えてしまっている



おそらくゆとり教育の一環として
いつの間にか絵本がマイナーチェンジしたんだろうな
これにはやっぱり賛否あるところだろう

・語り継がれた昔話を安易に変えるのは如何なものか
・「戒め」や「教訓」がぼやけてしまうのでは
などなど

逆に
・幼いうちから残酷なシーンを見せるのは如何なものか
・穏やかな優しい性格に育つのでは
などなど

タイムリーなところで
漫画「はだしのゲン」が松江の小中学校の図書館で
閲覧制限がかかっていたニュースがあった
作者が亡くなってすぐにこれかと思う

確かに言葉は時代とともに変化する
小説も変化していくものなのかも知れない
本当のグリム童話の残虐さに対して
現在の内容はかなりソフトだし

でもヒットしたじゃない
オリジナルの面白さに勝るものはないんだから

子供をあなどっちゃいけないぞと
トラウマ回避なんて心配御無用なんだってば

はたして画一化した昔話が子供のためになるのか
それこそ創造性が乏しくなって
情操教育に問題アリなんじゃないだろうか

とはいっても面白さの追求のあまり
やり過ぎる部分は切り捨てても良いとは思う
取捨択一は重要で
タヌキがおばあさんを殺してから
おばあさんに化けて
おじいさんにおばあさんの人肉を食べさせるくだりは
絵本には不要のエピソードかな。



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