【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

探検家・冒険家 シリーズ 29-⑥ 

2013-07-20 16:56:24 | 冒険記譜・挑戦者達

海洋・学術冒険家= 生態学者 ゼブ・ホーガン博士=

~ Stefan Lovgren in La Paz, Mexico ~

 回遊域を奪われる世界最大のサメ  

 メキシコの太平洋側、バハカリフォルニア半島の海岸沖を飛び回る観測用飛行機は、エメラルドグリーンの海を泳いでいる巨大なジンベエザメの影を見逃さない。  

 ジンベエザメは、現存する世界最大の魚であり、最大で体長12メートルまで成長する。海面近くを移動し、冬期に周辺海域に集まるプランクトンやオキアミを食べている。  

 半島の先端近く、カリフォルニア湾(コルテス海)に面したラパス湾は、釣り船やダイバーで混雑しているが、この絶滅の危機にある希少な動物にとっては安全地帯となっている。しかし世界的に見れば、近年、サメの個体数は劇的に減少している。その主な原因は乱獲だ。  

 危機的状況にあるサメのほとんどは、ジンベエザメなどの回遊性のサメである。ネバダ大学リノ校の漁業生物学者ゼブ・ホーガン氏によると、ジンベエザメはメキシコから太平洋を渡ってトンガ諸島まで1万3000キロ以上を回遊するという。「回遊性のサメが移動するたびに、漁業の対象になったり、環境破壊の影響を受けたりする可能性が高くなる」とホーガン氏は言う。

巨大生物 

 1000種以上いるサメとエイの中で、回遊性であることがわかっているのは145種である。ホーガン氏によると、1000余種のうち18%が絶滅の危機にあり、回遊性のサメとエイに限れば45%にもなる。 

 2007年12月にセーシェル共和国で国連が主催した回遊性のサメに関する国際会議では、緊急に保護が必要な種としてジンベエザメ、ウバザメ、ホホジロザメの3種が指定された。

  台湾やインドなどの国でジンベエザメを対象とする漁業が非合法化されたのはこの数年のことである。「一部の国は自国の海域ではジンベエザメを保護しているとしても、海岸から200海里(約370キロ)を越えて公海に出てしまえば、漁船はほとんど規制に縛られずに漁が行える」とホーガン氏は話す。 

 ジンベエザメは淡水魚ではないが、ホーガン氏はこの巨大生物について詳しく知るために、カリフォルニア湾に接するラパスまでやって来た。ジンベエザメもまた、世界中の湖や河川に生息する巨大魚が遭遇している多くの脅威に直面しているからである。 

 「メコンオオナマズのような巨大淡水魚も、回遊性の巨大ザメと共通の生活史特性を持っている。長命で繁殖可能な年齢が高く、生存には概して広大な領域が必要だ。このためほかの生物に比べ、乱獲や生息環境の破壊のような脅威から影響を受けやすくなっている」と同氏は説明する。 

生息環境の重要性 

 デニ・ラミレス・マシアス氏はラパスにある北西部生物学研究センターで博士課程にあり、ジンベエザメを研究している。彼女はラパス湾にいるジンベエザメに標識を付け組織サンプルを採取し、メキシコ湾のカンクンに近いホルボックス島周辺に多数生息している個体群と比較している。 

 その結果わかったのは、2つの個体群が遺伝的にも別のグループだったということだ。ジンベエザメは背中の斑点模様が個体ごとに異なるため、その写真は個体を識別して回遊の動向や習性を詳しく知るための助けになる。 

 「例えば、30%のジンベエザメが毎年ラパス湾に戻ってくることがわかっている。また、この沿岸水域では幼魚の個体群の姿も妊娠したメスも確認されている」とラミレス氏は話す。  さらに、「カリフォルニア湾の南の水域は幼魚の成育場所のようであり、その環境を守るためには大きな努力が必要になる」と話した。 

 科学者は、写真を使ったジンベエザメの個体識別に一般人の協力も求めている。ブラッド・ノーマン氏は、オーストラリアのパースに拠点がある海洋保護組織ECOCEANのディレクターである。  この組織では、世界中のジンベエザメを追跡するWebベースの写真識別ライブラリを運営し、撮影したジンベエザメの写真を投稿するようダイバーたちに呼びかけている。

 ジンベエザメの識別に使用しているのは、元々はNASAが開発したコンピュータープログラムだ。 

 ノーマン氏は次のように話す。「この活動は、一般の個人や団体が自主的に参加する“市民科学(citizen science)”だと考えたい。観光客でも一般市民でも、世界中のジンベエザメの個体識別に協力できる。この輪が広まれば、ジンベエザメのライフサイクルと個体数に関する理解を世界規模で共有できるようになるはずだ」。

 

再生可能な資源 

 ラパスを含めた世界中の多くの場所で、ジンベエザメはエコツーリズムの人気に火を付けている。 

 アレックス・アントニオ氏はサメ研究所のラパス現地責任者。この研究所はニュージャージー州プリンストンに拠点を置き、遠征調査では観光ダイバーを帯同させている。   「サメのエコツーリズムは再生可能な資源であり、毎年の収入源となる。  市場に並んでいるサメとは違って、生き物としてのサメの価値を作り出す」とアントニオ氏は言う。 

 大きい体に似合わず、ジンベエザメはダイバーやシュノーケラーに危害を与えない。  水面近くでゆっくりとエサを食べ、悠然と泳いでいくため、いつでも観光客は見失わずに間近で見ることができる。

 「ジンベエザメと泳ぐのは驚くべき体験だ」と、テキサス州オースティンからきたダイビングファンのデイビッド・カプロウィッツ氏は言う。  彼はジンベエザメと初めて泳ぐためにラパスを訪れた。「自然の生息地でこの動物のそばにいると、現実とは思えない、なにか崇高なものに触れているような気持ちになる」。

 

  最大で12メートル以上にもなる現生で最大の魚類ジンベエザメは、さまざまなものをエサにする。ほとんどの海洋生物、そして私たちにとっても幸運なことは、このサメの大好物がプランクトンであるということだ。ジンベエザメは、水面近くで泳いでいる間、巨大な口で周囲を泳いでいる小魚とともにプランクトンを吸い込む。 

 ジンベエザメに次いで、世界で2番目に大きな魚であるウバザメと同様、エサを濾過して食べる魚である。エサを食べるため、その恐ろしく巨大なアゴをつき出し、周囲のものをすべて吸い込む。そして口を閉じ、エラから水を吐き出す。濾過されて口の中に残ったすべてのものがエサになる。 

  ジンベエザメの頭は平たく、背中とわき腹は灰色や茶色で、青白い縦横としま模様の中に白い斑点があり、腹部は白色だ。2重に突き出た尾ビレの前には2つの尻ビレがある。 

  ジンベエザメは温暖な海域を好み、熱帯の海で繁殖する。毎年春になると、オーストラリアの中西部海岸の大陸棚へ向かって回遊することが分かっている。産卵場所であるニンガルサンゴ礁は、ジンベエザメに豊富なプランクトンを提供している。 

  ジンベエザメは巨大だが、おとなしい魚なのでダイビングのときには近くまで接近することもできるほどだ。絶滅の恐れがある危惧種リストに掲載されているが、台湾やフィリピンなど、アジアの一部の地域ではいまでも捕獲されている。 

分類: 魚類  保護状態: 絶滅の恐れ  食性: 肉食  体長: 5.5 ~ 10 メートル  体重: 平均18.7トン

(史上最大のジンベエザメは、12.2メートルだが、実際にはそれよりも大きく成長するのではないかと考えられている。)

バスとの比較:                        棲息域;

比較画像               

 

We are the WORLD

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【 Sting Eenglishman in New_ York 】

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

                          森のなかえ

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