【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

めくるめく知のフロンティア・学究達 =077= / 渡辺佑基(47/53)

2020-08-12 06:11:20 | 浪漫紀行・漫遊之譜

地球に生息するアザラシから、チョウザメ、ウナギ、ワニ、ペンギン

つまり 北極圏―中国深部―マレーシア―フロリダ―南極まで

インディ・ジョーンズばりに世界の極地を飛び回り、兵器“データロガー”で野生動物を狙う

驚くべきデータを次々に発表する / 大型捕食動物の生理生態学者・渡辺佑基

【この企画はWebナショジオ_“日本のエキスプローラ”/バイオロギングで海洋動物の真の姿に迫る”を基調に編纂】

(文/写真=渡辺佑基= & イラスト・史料編纂=涯 如水)

横に傾いて泳ぐ奇妙なサメを発見し、理由を解明! =1/2= ◆◇

 科学論文は概してつまらないものだ。科学論文の審査基準はエンターテイメント性ではなく、科学的な新規性や厳密性なので、当たり前のことである。それに本当に面白い研究成果は、すなわち科学的な大発見であり、そんなものがぽんぽんと立て続けに出るわけがない。それはよくわかっている。わかってはいるけれど、研究者は皆、心の奥底では野望の炎をめらめらと燃やしているものだ。いつかはエンターテイメント性にあふれた、とびきり面白い論文をかっとばしてやるぞと。

 今回、「Nature Communications」誌に掲載されたヒラシュモクザメの論文は、私にとっては満願成就の「かっとばした」論文である。なるほど社会的な重要性という尺度からいえば、再生医療や発電技術などの研究に敵うべくもないけれど、こと面白さに関していえば、相当のものですよと胸をずいと張っていえる。もちろん面白さの感覚は人によってまちまちなので、「え、それだけ?」と言われてしまったら、返す言葉がないのだけれど。

 さて、今回の論文はサメの泳ぎ方について。

 電子端末で世界中の情報がチェックでき、自動車が無人走行を始めつつある現代においても、海の中には壮大な未知の世界が広がっている。たとえば魚。世界中のどこの海にも、稀にしか捕獲されない珍しい魚が大抵いるが、そのような魚に関する知見は、死骸を基にした形態の情報に留まっている。珍しい魚たちが海の中でどのように泳ぎ、どのように生活しているのかは、ほとんどわかっていない。

 2015年2月、私たちはオーストラリアの東海岸でイタチザメの調査をしていた。大きな針に餌をつけ、イタチザメを釣ろうと試みていたところ、偶然、体長3メートルのヒラシュモクザメが針にかかった。世界中に10種いるシュモクザメ(目が左右に突き出したあのヘンテコなサメだ)の中で、一番大きいのがこのヒラシュモクザメである。世界中の暖かい海に分布しているのにもかかわらず、めったに拝むことのできない珍しいサメとして知られている。

 珍客が向こうからやってきたのだから、こちらにとっては願ってもないチャンスである。私たちはイタチザメのために用意してあった行動記録計をヒラシュモクザメの背びれに取り付け、放流した(上記参考図206)。翌日、記録計がタイマーでサメの体から切り離され、海面に浮かび上がったところを、電波信号を頼りに回収した。

 どんなデータがとれたのか、どきどきしながら確認してみると、パソコンの画面に現れたのは、目を疑うような遊泳パターンだった。ヒラシュモクザメは体を右に60度ほど倒した姿勢で5~10分間ほど泳ぎ、くるりと反転して、今度は左に60度ほど倒した姿勢で5~10分間泳ぐというパターンをずっと繰り返していた(下記参考図206)。

 私たちは最初、何かの間違いかと思った。横に傾いて泳ぐサメなど、見たこともなければ聞いたこともない。疑いの目でデータを見直し、角度を計算するプログラムを再確認したが、どうも結果は正しいように思えた。

 けれどももしかしたら、たまたまこの1匹のサメだけが異常な行動を見せたのかもしれない。考えにくいけれど、その可能性もないとはいえない。そう思った私たちは、調査地を拡大してさらにデータを集めた。ベリーズ(カリブ海に面した中米の国)で別のヒラシュモクザメ1匹に記録計を取り付け、またバハマ(大西洋の島国)で別のヒラシュモクザメ3匹にビデオカメラを取り付けた。

 すると果たせるかな、どのヒラシュモクザメも判で押したように、左右に傾きながら泳いでいた(動画1)。極め付きは水族館である。なんと水族館で飼育されているヒラシュモクザメさえも、よくよく観察すると、ゆらゆらと体を横に倒して泳いでいた(動画2)。

◇ 必見!ハンマーヘッドシャーク近影(提供:国立極地研究所)◇

・・・https://youtu.be/bOHI5XFGJik・・・

◇ 水族館で横に傾いて泳ぐヒラシュモクザメ。(提供:国立極地研究所) ◇

・・・https://youtu.be/bfg9Fe890rc・・・

・・・・・・明日に続く・・・・

■□参考資料: サメが広大な海を回遊できる理由が明らかに(1/2) □■

実験でわかった。目的地まで匂いをたよりに泳ぐ(Webナショジオ_“動物ニュース”)

 広大で、どこを見ても同じような景色に見える海の中で、サメたちが正しく目的地へと到達できるメカニズムはずっと謎だった。今月、サメが「航路」を決める手がかりの一つが匂いらしいことが、科学誌「PLOS ONE」2016年1月6日号の論文で発表された。この研究によれば、サメは嗅覚を頼りに、深海の中で進むべき方向を見つけ出すのだという。

 長距離を移動するサメは多い。実際、ホホジロザメは、ハワイからカリフォルニアまで移動するし、ネズミザメはアラスカ沿岸と太平洋亜熱帯海域の間を回遊している。

 これまで研究者は、サメは匂いや地球の磁場を手がかりに回遊すると推測はしていたが、肝心の証拠と言えるものがなかった。

 広大で、どこを見ても同じような景色に見える海の中で、サメたちが正しく目的地へと到達できるメカニズムはずっと謎だった。今月、サメが「航路」を決める手がかりの一つが匂いらしいことが、科学誌「PLOS ONE」2016年1月6日号の論文で発表された。この研究によれば、サメは嗅覚を頼りに、深海の中で進むべき方向を見つけ出すのだという。

 長距離を移動するサメは多い。実際、ホホジロザメは、ハワイからカリフォルニアまで移動するし、ネズミザメはアラスカ沿岸と太平洋亜熱帯海域の間を回遊している。

 これまで研究者は、サメは匂いや地球の磁場を手がかりに回遊すると推測はしていたが、肝心の証拠と言えるものがなかった。

◆ One of the Biggest Great Whites Ever Filmed

・・・https://youtu.be/nB83-5ZXaTY・・・

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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