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BOSS、もの思ふ


仕事をしていたら、なんだか頭がフラフラしてきた。

「ヤベェ~なぁ、二日酔いかよ...夕べ そんなに飲んだかなぁ~」なんて思っていたら、

なっちゃんが、セット面にぶら下がってる電球を指差し、

「揺れてますよ!地震ですよ!」と叫んだ。

あっ、ホントだ、地震だ!

揺れてるのはオレじゃなくて、地面だったんだ。

グラグラッとした揺れではなく、まるで船に揺られるような感覚だったので

二日酔いだと勘違したんだ...。

お客さんの仕上げを終え、スタッフルームにあるPCを起動しニュースを見た。

ん?なんじゃこれ?

東北でとんでもないことが起きているみたいだ!大地震!?津波!?


そう、これはちょうど二年前の三月十一日の出来事..

後に東日本大震災と名付けられた、日本史上最悪の大災害だ。

そして、原子力発電所の爆発による放射能漏れ...。


日を追うごとに その被害は大きくなり、

二年たった今も、行方不明の方も大勢いるし、仮設住宅に暮らす方も多いし、職場を失い今も失業してる方も大勢いる。


震災直後は募金箱を見つければお金を入れ、美容組合を通じて、東北支部の方々に義援金を送ったりして

「少しでも協力できれば」という気持ちでいた。

しかし、月日が経つごとに

日常に追われ、少しずつその意識は薄れていった...。

たまにニュースなどを見ると心は痛むものの、どこかリアリティーが感じられなくて

「どこか遠くでおこっている、TVの中での出来事」のような感覚になってしまった。

いけませんね。これは現実で、今も困ってる人が大勢いるというのに...



埼玉からナベさんが帰ってきた

ナベさんは震災直後から陸前高田へ毎月ボランティアへ行っている。

毎月、身体を張って額に汗し、ドロにまみれて現地の人々のために尽くしているのだ。

なかなかできることではありませんよ。

口であれこれ言うのは簡単だけど、実際 行って、身体を張る...それを続ける。


「ねぇ、ナベさん、やっぱTVで見るのと、実際の現場って違う?」


「なに言ってんの!当たり前じゃん。そこに立つと涙が出てくるんだ...」


バカな質問をした自分が ちょっと恥ずかしくなりました。

実際にその景色を見、肌で感じ、東北のために働く男の言葉には重みがありました。

あの時の気持ちに帰り、自分なりに出来ることを探したい...そう思いました。



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