里山の石神端書1 手水鉢(茨城・大子町)
茨城県大子町大生瀬、日照の熊野神社
9月の中旬、大子町の山間部にある日照集落の田んぼは黄金色で稲刈りの時期でした。仕事の手を休めて熊野神社を案内してくれた男性は車の駐車場所まで教えてくれました。
その熊野神社は谷間にあるためジメジメした中に建っていますが、石段を含む参道はよく手入れされていました。鳥居をくぐると「加蘇山神社」の大きな石塔が迎えてくれます。明治40年に日照と三掛の人たちの講中により、栃木県鹿沼市の山中にある加蘇山神社を勧請したものです。三掛は日照から南に山一つ先の集落になります。
社殿へ登る石段の下に手水鉢がありました。自然石に少し手を入れた手水で、石工の感性にしばし見とれてしまいました。素朴な形にほどよく苔が付き、鉢底に根を下ろした草花が手水鉢の素朴さを引き立てています。
檜皮葺の社殿は覆い屋がかかり、柱につるされた何枚もの奉納吊るし籏「熊野神社」は平成27年で終わっていました。最近は止めてしまったようです。
社殿前には「熊野神社」の大きな社号碑。このような大きな石、参道にある二つの石段をどうやって運び上げたのでしょうか。
その奥には千手観音もたたずんでいました。
(集落名、地図は国土地理地図による)
大子町の石仏を新シリ-ズの1番に選んで頂き、ありがとうございます。
赤丸の印が神社の裏山山頂にあったので、鳥居の左側からヤブをかき分けて山頂に向かいました。ここに来る前に寄った熊ノ久保の熊野神社の赤丸には何もなかったので余り期待はしませんでした。
突然目の前に現れたのは、2m位の見事な堀切。まるで重機で掘ったようです。頂上には砦跡。腰曲輪。右側の尾根にも巨大堀切。
茨城城郭研究会に報告しました。
https://ameblo.jp/spxwd1031/entry-12739388632.html
扁平足さんのおかげです。