今日で11月も終わり。
西向く侍、小の月。
小さい頃親に教えてもらったこの言葉を何度も思い出す。
2、4、6、9、11月が30日以下だと言う事を覚える語呂合わせ。
なぜ侍が11月かと言うと、親から聞いてたのは、
侍は刀を二本さしているからという事だったけど、
今調べてみたら「十一」が「士」という事らしく武士の「士」らしい。
なるほど。そういう考え方もあるのかと思ったが、
俺は親が教えてくれた、侍は刀を二本さしているからという事にしておく。
そんな小の月も終わり残り31日。
この前書いた司馬遼太郎の「21世紀に生きる君たちへ」を結局買った。
内容はわかっているし、すでに何度も読んだ。
しかしこの文章は素晴らしい。
司馬遼太郎と俺の考えを再度共有した。
そしてこの書き方、伝え方を吸収しようと思う。
俺も伝える人でありたいから。
司馬遼太郎は「21世紀のことなど、とても想像できない」と書いている。
そしてその後に書いているのが「ただ、私に言えることがある」
「それは歴史から、学んだ人間の生き方の基本的なことどもである」
司馬遼太郎は人間にとって必要なことをしっかりと書いている。
人間という者を見つめ、失われた事を伝えている。
それがこれから大事になっていく事がわかっていたから。
いや、それがどの時代でも一番大事な事だとわかっていたから。
実際に現代の人達は時代の流れで人間というもの、
人生というもの、生き方というものに興味を持ちはじめた。
そんな事は昔から考えてたという人もいっぱいいるだろう。
それが今になってようやく表に出てくる事ができたのかもしれない。
TVでおなじみになった江原さんにしても、
数年前ではただの霊能力者扱いだったが、
時代の流れで本来、江原さんがやりたい事をやれる時代になった。
時代が受け入れたという事だ。
俺が読んだ「生きがいの創造」という本にしても、
江原さんのスピリチュアル系の世界にしても、
数年前では受け入れる人が今ほど多くなかったと思う。
それは自分で確かめる事ができない、
別の信じられない世界だから。
それが世間に受け入れられる様になった現在。
人間はそれだけ迷走しているのかもしれないと思いつつ、
それだけ悩み、考える事はいい事だと思う。
そしてこの文章に入れるには難があるけど、
本と一緒に一枚のDVDを買った。
俺が好きなNBAの選手アイバーソンのDVDだ。
ここからアイバーソンの事を詳しく書くと長くなるからやめるけど、
俺はアイバーソンの事を最初から好きだったわけではない。
むしろ、嫌いという感情のほうが強かった。
それは「ジョーダンよりも俺の方が上手い」という発言がカチンときたからだ。
アメリカでも当時アイバーソンはその発言や行動で悪者扱いされていた。
それが逆に人気にも繋がっている所はあったけど、
このDVDだとその時は完全に非難されてるように伝えている。
当然だけどヒーローが好きな人がいれば、ヒールが好きな人もいるんだ。
DVDで語られている通り非難はされていたが、
アイバーソンの人気はその時から異常にあった。
簡単に書くけどその後、アイバーソンは自分の考えを改め、
個人プレーからチームプレーに徹する。
そしてカンファレンス優勝まで導いた。
この時らへんからアイバーソンという選手を認めて好きになった。
アイバーソンという選手はハートが強い選手だ。
当時PGだと俺はジェイソン・キッドが好きだったが、
キッドをも上回るプレーに魅了された。
どんな事があろうとゴールを目指す。
そのパワーに圧倒された。
このDVDではアイバーソンの魅力は少ししか伝えられてないのが残念だけど、
アイバーソンがハートの強い選手という事だけは伝えている。
もう一度、司馬遼太郎の言葉に戻るが、
「たのもしさ」という言葉をこの本の中で書いてある。
この「たのもしさ」がアイバーソンにも通じる。
自分は自分である。
自己を確立した人間はたのもしい。
そして「たのもしさ」をもつ人間には、
素晴らしいハートがある。
人間の生き方に答えはないが、
自分をもってほしい。
ハートをもって生きてほしい。
俺はそれを音にして伝える。
歌にして伝える。
それが俺のハートだ。