とめどもないことをつらつらと

日々の雑感などを書いて行こうと思います。
草稿に近く、人に読まれる事を前提としていません。
引用OKす。

チェンソーマン174話から見る「老い」側の搾取

2024-08-17 16:38:09 | 国内社会批判
https://shonenjumpplus.com/episode/17106371892805344716

と言うことであるが、詳しくは少なくとも3話前から見ないと分からない。
私がかいつまんで解説すると、この漫画においての設定では、人間に危害を加え敵対する悪魔が存在し、それを討伐することで人間社会の平穏が保たれているが、その悪魔とは人間自身が生み出した根源的恐怖が具現化してそうなっている。
これは恐怖の度合いが強ければ強いほど、悪魔の力も強くなっていく。例えばコーヒーに恐怖を感じる人間がいたとして、そこから生み出される「コーヒーの悪魔」は力が弱いが、闇に恐怖を覚える人間が生み出した「闇の悪魔」はそこそこに根源的恐怖をおぼえるので力が強い、など。
この主役となるチェンソーマンはこの悪魔を食べることによって、概念や社会事象そのものを消し去る効果を持つ特殊な存在である。
「耳の悪魔」を食べた場合は、世界中から「耳」やそれにまつわる概念が消失した(が、それはチェンソーマンが吐き出したことによって復活した)。

では「老いの悪魔」が食べられた場合は? 作中にある通り、想定としては「加齢による老衰や身体的劣化がなくなる」ものを推測している。
但し、対価として「日本国籍を持つ0〜9歳児を1万人鏡の前で殺す」ことをしなければならない。

それを作中人物の元財務大臣長谷川タダシは即決で了承した。
「日本の未来が1万人は安いぞ」と。

話変わって漫画から現実の話になるが、これは現在の政治のミニ版である。
いや政治とは言っても政治家だけではなく投票をする有権者の責任でもある。

私は以前から不思議だったのが、ご高齢の男性・女性が自身の孫やひ孫には優しいのに、選挙になると、途端に自らのグロテスクなエゴイズムをむき出しにする。これは一体何なのか? 
例えば、「日本の未来を担う若者へ真の米百俵の意味で集中投資を! 」と言う人間には票が恐らく集まらない。
「手厚い福祉と介護と医療を! 」と言う候補者の元へ票は集まる。
よって日本はそのような体制での政治を行う。

「だから若者は選挙に行くべきだろう」と言う話もあるのだろうが、私が言っているのはそれとは別で、なぜ選挙で世代間の衝突を表現しなければいけないのだろうか? 
子や孫の世代が困っているから、それを補助するような政策に予算を入れる、と言う政策をする他者への思いやり政策に票を投ずることがあってもいいのではないか? 

そうならないのはなぜか。
これは恐らく私個人が勝手に思うに、他者への思いやりよりも、自らの根源的な恐怖、即ち生活補助や病気や死が打ち勝ってしまうからだろう。なので、票田の人数が多い団塊世代と、あるいは投票率が高い高齢者層に関してそういう偏った政策がなされるのだ。

また、作中の話に戻るが、
「日本の未来が1万人は安いぞ」と言うのは、自分らの高齢者、あるいは老いを危機として感じる人間に未来そのものがあって、これから成長するであろう子供らには未来がない、とするエゴイズムの発露がここにあるだろう。
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