テニスと読書とデッサンと!

焦らない。

なにがいちばん

いいかなんて

わからないよ

 

いまどのへんに

いるのかだって

わからないんだから

 

だけどいま

ひっしになって

かんがえてる

だからおねがい

もうすこしだけ

まってほしいんだ

きっといちばんいい

こたえをみつけるから

 

「で、見つかったの?いい答えが」

「ううん、まだだよ」

「見つかりそうな感じ?」

「分からない。でも・・・」

「・・・でも?」

「なんとなく手ごたえはあるんだ。

釣り人が竿先に微かなアタリを感じる、

あの感じがするからね」

「もうちょっとってとこかしら?」

「そう」

「がんばって。あなたなら見つけられる」

「ありがと・・・あっ!」

「なに?答えが針先にかかった?」

「リールを巻いたら竿がしなった。ほら」

「えー、なにボサッとしてるのよー。

早く合わせて巻きなさいよ〜、も〜っ!」

ギー、ギー、ギュルギュルギュル、ギュー

「どう?なにがかかっているか見える?」

「いや、まだ。でもすごく重い。

ちょっと腕が疲れちゃった。休憩していい?」

「なに言ってるの!あなた必死なんでしょ?

必ず答えを見つけるんでしょ?

休憩なんかしてたら答えが逃げちゃうわ」

「わ、わ、分かったよ」

ギー、ギー、ギュルギュルギュル、ギュー

「え〜〜〜、なにこれ?カバンじゃん。

ぅわ〜、フジツボがびっしり、キモ!」

「中になにか入ってるかも知れないわ。

カタギリくん、開けてごらんなさいよ」

「え〜、ぼくが?」

「さっ!」

「あっ、なんか紙が入ってるよ。

だけどびしょ濡れ。えーと・・・」

「なんて書いてある?」

「ヤマナイ アメハ ナイ・・・だって」

「ふーん、それだけ?なんかフツーね。

ちょっと期待外れ、かな」

「えっ?ユリはどんなことを期待してたの?」

「うーん、たとえばハーレーにまたがって

伊豆半島を一周したら家に帰って・・・

さっさと切腹してみる、とか」

「せ、せ、セップク?切腹って

武士がお腹を切るやつのこと?」

「たとえばの話じゃない。

そのくらいのインパクトがあるのかなって

思ったけど、”止まない雨はない”だなんて

ちっとも面白くないメッセージだわ」

「それインパクト強すぎだよ。

ぼく、フツーがいい。

フジツボだってそう思ってると思うよ。

すべては時間が解決してくれる、

だからもう少しの辛抱ってことだよね?

素晴らしいメッセージをもらったと思う」

「ならもう少し我慢できる?」

「うん。できると思う」

「ということは”我慢”が”答え”ってことね?

音を上げたら切腹よ」

「オーマイガッ!」

 

我慢するのが苦しくなってからが

本当の我慢の始まり、か。

上を向こうぜ、オレ!

あっ、その前にフジツボを

海に返してあげなくちゃ。


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