宮部みゆき
『かまいたち』★★★
『本所深川ふしぎ草子』に続く初期作品
時代小説短編集
時代小説短編集
かまいたち・・お笑い芸人が浮かびますが××
日本に伝えられる妖怪のことらしく、 江戸時代にはいたのかもしれない。
(参考:鎌鼬 - Wikipedia)
こんなかわいいお姿みたい!
捉え方ですな(笑)
--------(抜粋)
夜な夜な出没して江戸を恐怖に陥れる辻斬り“かまいたち" の正体に迫る町娘。
サスペンス満点の表題作はじめ四編収録の時代短編集
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めずらしく本作は宮部さんのあとがきがあり、
この短編集が出来上がるまでの経緯を説明している。
一作目が表題作
『かまいたち』
読んでいてどきどきさせされる勢いがある主人公(若さ?)
表題作だけあってよき。
二作目
『師走の客』
ほっこりからどーんと落とされる物語
人を信じるって何だろう? なんてね。
三作目
『迷い鳩』
四作目
『騒ぐ刀』
こちらは連作物でお初が不思議な力を得た物語
後に『震える岩 霊験お初捕物帳』の始まりとなるらしい。
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日本橋通町は、江戸中のありとあらゆる品物の問屋街である。時節を限らず一年中、行き交う人がひきも切らない。
そのにぎやか人通りのなか、お客の切れ目に「姉妹屋」の店まわりを掃除し、打ち水をしながら、お初は軽く鼻歌を歌っていた。
手桶の水はまだ冷たいが、ほうきを使うためにかがんだ背中やうなじにあたる日ざしは心地よい。温かな手で撫でられているようだ。
お初のかたわらを、重そうな荷をしょった行商人やら、白粉のいい香りをさせた姐さんたちが通り過ぎる。馬もいけば駕籠も通る。通りを彩る立看板や屋根看板も、春の光の下、色合いもいっそう美しい。
お江戸はなんてきれいな町だこと。この町に生まれたあたしは幸せもんだこと。今さらのようにそんなことを思っているお初だった。
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こんな出だしから始まるお初の物語
うーんよい感じじゃありませんか。
わたしもお江戸に住んでみたい。
読むたびに思ってしまう。
お江戸の世界いかがですか?