村上春樹
『1973年のピンボール』★★★
するすると二作目
なぜかあたまに入ってこなくて(早速失速?)
何度も同じところを読み直しぐるぐる。
今朝の光のまぶしさににっこり。
ただ富士山の雪が・・ない・・
台風のせいで溶けてしまったみたい。
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僕たちはゴルフ場の金網を乗り越えて林を抜け、バス停のベンチに座ってバスを待った。日曜日の朝の停留所は素晴らしく静かで、おだやかな日差しに満ちていた。僕たちはその光の中でしりとりのつづきをした。五分ばかりでバスが来ると僕は二人にバスの料金を与えた。
「またどこかで会おう」と僕は言った。
「またどこかで」と一人が言った。
「またどこかでね」ともう一人が言った。
それはまるでこだまのように僕の心でしばらくのあいだ響いていた。
バスのドアがバタンと閉まり、双子が窓から手を振った。何もかもが繰り返される……。僕は一人同じ道を戻り、秋の光が溢れる部屋の中で双子の残していった「ラバー・ソウル」を聴き、コーヒーをいれた。そして一日、窓の外を通り過ぎていく十一月の日曜日を眺めた。何もかもがすきとおってしまいそうなほどの十一月の静かな日曜日だった。
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