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2023-07-01 | 作家別諸々(た行)

 

知念実希人
『硝子の塔の殺人』★★★★

 

かなり待った図書館予約本
初作家さんです。知念実希人

第19回本屋大賞第8位受賞作です。

 

--------(抜粋)


ミステリを愛するすべての人へ

当作の完成度は、一斉を風靡した
わが「新本格」時代のクライマックスであり、フィナーレを感じさせる。
今後このフィールドから、これを超える作が現れることはないだろう。
島田荘司

ああびっくりした、としか云いようがない。
これは僕の、多分に特権的な驚きでもあって、そのぶん戸惑いも禁じえないのだが――。
ともあれ皆様、怪しい「館」にはご用心!
綾辻行人


500ページ、一気読み!
知念実希人の新たな代表作誕生

作家デビュー10年 実業之日本社創業125年 記念作品

雪深き森で、燦然と輝く、硝子の塔
地上11階、地下1階、唯一無二の美しく巨大な尖塔だ。
ミステリを愛する大富豪の呼びかけで、刑事、霊能力者、小説家、料理人など、一癖も二癖もあるゲストたちが招かれた。
この館で次々と惨劇が起こる。
館の主人が毒殺され、ダイニングでは火事が起き血塗れの遺体が。
さらに、血文字で記された十三年前の事件……。
謎を追うのは名探偵・碧月夜と医師・一条遊馬
散りばめられた伏線、読者への挑戦状、圧倒的リーダビリティ、そして、驚愕のラスト
著者初の本格ミステリ長編、大本命!

 

--------

この紹介を読んだだけで期待感が半端ない!
だって島田荘司と綾辻行人の絶賛の言葉付!!
大巨匠達の推薦本です(^▽^)/

巻末には刊行に寄せての島田荘司からのメッセージ(解説)

何だか読んでいて違った意味でどきどきしてしまった。

 

---

 

P280
奥には深い闇が揺蕩う(たゆたう)
 
 
---
 
 
「犯行を止めることができず、いたずらに被害者を増やした挙句、犯行がすべて終わったあと、多くの人を集めて得意げに犯人を弾圧する。果たして、それでいいのだろうか。最初の事件の時点で真実を見極め、その後の犯行を未然に防ぐことこそ理想のはずだ。けれど、実際は前者の方が『名探偵』として認められるんだ。それこそが、私をずっと悩ませていた矛盾さ」
 
 
---
 
ハッとさせられた言葉です。
今まで色々な推理小説を読んできたけど、こう言った名探偵はいなかった。
 
名探偵はかならずと言っていいほど個性的
有名どころで言えばシャーロックホームズ
(なんせ阿片窟で薬(やく)やってる場面もあるぐらい)
そして今回おもしろいのが(少々ネタバレ)
殺人犯がその名探偵の助手に抜擢されると言う・・
 
ある程度推理小説をかじっている方には、
より一層楽しめる伏線がたくさん散りばめられています。

通じてますよ~とうなずきつつ読み進めました。
 
 
一つ疑問なのは本書の帯で宮崎美子が「感動して涙が出てきた」とあるけど、
そんな場面は全くなかった。人それぞれとは言い宮崎さんどこで泣いたのかしら?(・.・;)
本を売るための絶賛の帯は多々大ゲサ過ぎることがある。

私的には巨匠お二方の帯の方が効果有かと思うけど。

 

その巨匠お二方の下記作品を読んでいるとより一層楽しめます ↓ ↓

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