山本周五郎
『小説 日本婦道記』★★★★★
すっかりハマってしまった大御所 山本周五郎
うちらの周りでは「周五郎」呼ばわりですが(^▽^;)
「周五郎沁みるわ~」友達か?
『赤ひげ診療譚』を朝の通勤時に読んでしまい、帰りの電車で読む本がなーい!(って以前もありましたね)
お昼時間に本屋さんで迷わずGET
『日本婦道記』は、直木賞受賞作であり直木賞辞退作である(辞退作って括りは変だけどね)
直木賞と言う栄光を捨てた周五郎さん。
昔はどのぐらい名誉なことだったのかは不明ですが、
その理由とされる一言がこちら
文学は文学として、どんな権力に屈する ことなく、自由に人間性を守ってゆく
――山本周五郎(作家)
ほぉ・・
やはり考え方も沁みますね周五郎さん。
「文学は賞のためにあるのではない」
名誉や世間体なんて範疇になく、我が道をゆく周五郎さん。
--------(抜粋)
千石どりの武家としての体面を保つために自分は極端につましい生活を送っていたやす女。彼女の死によって初めて明らかになるその生活を描いた『松の花』をはじめ『梅咲きぬ』『尾花川』など11編を収める連作短編集
厳しい武家の定めの中で、夫のため、子のために生き抜いた日本の妻や母の、清々しいまでの強靱さと、凜然たる美しさ、哀しさがあふれる感動的な作品である。
--------
・松の花
---
はなれの書斎へかえって、机の前に坐ると直ぐ、彼はおちついた身がまえで校閲の筆をとりあげた。頭は冴えているし、心もしずかだった。ただひとところ、からだのどこかに瀟殺と風のふきぬけるような空隙がかんじられた。
---
もう最初のこの一文が文豪たる名に相応しい 瀟殺?空隙?
日本語を知らない日本人(わたし)
・糸車 ★★★★★(電車で読んでいて泣きそうになるのを堪えた)
・尾花川
「尊王攘夷」 攘夷倒幕・・出た。前回の大河ドラマFB(今の頼朝は挫折)
正直旧い時代に書かれたのもあるのか難関な箇所が多々あった。
ニュアンス的に何を言っているか、何が言いたいのかは分かるけど、
この短編集は上級者向きかもしれない。
ある程度時代小説に慣れた方じゃないと厳しめ。
・墨丸 ★★★★(同様ラストの下記文に涙が・・気が落ちてる?)
---
時はあらゆるものを掠め去るものだ、どんなに大きな悲しみも苦痛も、過ぎゆく時間に癒されないものはない。
---
この合間にネタバレに触れない程度に解説を読む。
結末に触れる事故が起こることもあるんだけど、つい読みたくなっちゃう。
確かこの木村さん(名前が読めない(^▽^;))『ながい坂』or『赤ひげ診療譚』にも出ていた。
山本周五郎専門家です。
最終に添付されていた事細かな年表
個人年表は興味深いものがある。
わんこの様子を横目に、たまになでてあげながらも読み進めた。
苦しいんだろうな・・やはり涙がこぼれる。
続々予定
私的には『さぶ』
会社のコは『人情裏長屋』『あんちゃん』
感化された友は有名な『樅ノ木は残った』を読み始めた。
飽きるまで読みたいと思います(笑)
山本周五郎がきてます!!