深緑野分
『ベルリンは晴れているか』★★★★
紀伊国屋書店にて新刊を物色中(コロナ激化前)
目を惹いた本 結構厚めなハードカバー
知らない作家さん まず深緑野分ってどう読むの?
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戦争が終わった。
瓦礫の街で彼女の目に映る空は何色か。
ヒトラー亡き後、焦土と化したベルリンでひとりの男が死んだ。
孤独な少女の旅路の果てに明かされる真実とは――
読後、きっとこのタイトルに心が震える。
1945年7月
ナチス・ドイツが戦争に敗れ米ソ英仏の4ヵ国統治下におかれたベルリン
ソ連と西側諸国が対立しつつある状況下で、ドイツ人少女アウグステの恩人にあたる男が、
ソ連領域で米国製の歯磨き粉に含まれた毒により不審な死を遂げる。
米国の兵員食堂で働くアウグステは疑いの目を向けられつつ、彼の甥に訃報を伝えるべく旅立つ。
しかしなぜか陽気な泥棒を道連れにする羽目になり――
ふたりはそれぞれの思惑を胸に、荒廃した街を歩きはじめる。
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上記内容も分からずちょっとどきどきしながら、週末自粛読書
レビューも見ず、まっさらな状態でね。
こういう誘惑がない時には普段読めない長編読書に限る!
期待溢れる自由な時間(と思うしかない・・)
まず驚いたのはこちら翻訳本じゃなかったこと。
日本人が(この方のバックグラウンドは下記)なぜにドイツ!?
そうてっきり翻訳本かと思っていた。
一気にベルリンの世界へ。ヒトラー亡き後
ぐんぐん引っ張る力はそこまで強くはないけど、
この少女の頑なさが心地よく、道化師として一緒に旅する(旅ではないけど)彼の人柄も。
最後の最後にちょっとした違和感とあっけなさに物足りなさはあった。
貴重なベルリン異次体験が出来た週末でした。
(おかげでお酒を飲まずに一日を終えた(笑))
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著者について
深緑野分(ふかみどり・のわき)
1983年 神奈川県生まれ 小説家
2010年「オーブランの少女」が第7回ミステリーズ新人賞で佳作に入選
2013年 同作を含む短編集『オーブランの少女』(東京創元社)でデビュー
2015年 初長編『戦場のコックたち』(東京創元社)は、第154回直木賞や2016年本屋大賞の候補に。
他の著書に『分かれ道ノストラダムス』(双葉社)
2017年 第66回神奈川文化賞未来賞受賞
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やはり女性でした。
https://note.com/fukamidorinowaki/n/n04166ba4fcb8
こちら読後に読むとおもしろい。
この外出自粛にいかがでしょう?
ってか「外出禁止」にしなさいな。自粛だから外出しちゃうのよ。