トトヤンの家庭菜園

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宮沢喜一日録

2024-03-20 10:49:27 | 人と歴史

宮沢喜一日録


 「宮沢喜一日録日録」には、宮沢元首相の最大の強みであった外交政策、蔵相などとして手腕を発揮した経済・財政政策、首相として直面した政治改革など、宮沢氏自身と戦後日本の歩みが刻まれている。日録によると他国を守る集団的自衛権の行使について、「日本の安全保障上のリスクに明確かつ直接にかかわる活動」をしている米軍を守るためであれば、憲法を変えずに「自衛隊を運用できる、運用するべきだ」と述べ、宮沢が語った集団的自衛権の行使は、憲法上可能な自衛を超えるとしていた政府の解釈に挑むもので、13年後に安倍晋三内閣が行った憲法解釈の変更とほぼ同じ話。宮沢は、冷戦終結後の日本の役割が問われていた首相当時、現憲法でできる自衛隊の運用の「極限を明確にすべき」(95年の回顧録)との思いから、(PKO)への自衛隊初参加となるカンボジア派遣を実施。10年近くを経てさらに「極限」へ踏みこんだものだった。これらの資料は関係者の証言とあわせて探る価値の大いにある第一級の資料と言われている。

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