今日の108円

1日1冊108円・・・・・・最近そうでもない。

機動戦士Vガンダム ③マリア・リーディング 富野由悠季 1994年1月1日 角川書店

2015-12-13 08:04:45 | ガンダム
※12月30日タイトル修正。「⓷」→「③」

ジブラルタルの激しい攻防を経て、ウッソたちは戦艦リーンフォーJrで宇宙へと翔びたった。標的はザンスカール急先鋒、タシロ・ヴァゴ大佐率いるカイラスギリー艦隊。そこには脅威の破壊力を秘めたビッグ・キャノンが配備されていた! 恐るべき大艦隊の奇策を以って挑むリガ・ミリティア。だが、そのさなかシャクティがクロノクルに攫われてしまう。ウッソはシャクティ救出のために、ザンスカール本国へと潜入するが・・・・・・。緊迫の第3弾!
裏表紙より。
3巻から中身の紹介文が裏表紙へ、著者の紹介文が前袖へ。
つまり「本」のデザイン変更の瞬間を目の当たりにしたのだ!
※「!」つけるほどのことじゃない。
なお本編では一貫してリーンホースなので注意されたし。





 ウッソは、大人たちの感覚とか思考とかいうものをなぞる癖がついていた。
 大人というものは、目の前の事態に対処する器用さをもちながら、いつも保身を考え、その反動で、いつもどこかで、ほかの人にとんでもない夢とか理想的な行動を期待しているようにかんじられた。
何をするにしても、まず「毎日3回ご飯食べたいお・・・・・・」という
「現実」に縛られるのが『大人』なのかもしれない。



1 ラゲーンの初動

『作戦行動中にも、こういうことができるという自分は、大人になったものだ・・・・・・』
 いってしまえば、そういう満足感があった。
リガ・ミリティア(=ウッソたち)を追ってジブラルタル行きが決まったクロノクル。
ジブラルタルからなら宇宙へ翔べるということで、
治療のためにカテジナをザンスカール本国へ送る手筈を整えるの巻。
感謝されなかったことで不貞腐れず、やれることはやってやろうという姿勢。
クロノクル、10ポインツ!



2 シュラク隊 オルテガ隊

「じゃ、行きます」
 マーベットは、オリファーに、二機をまかせてくれることについての感謝の敬礼をしてみせた。規律を重んじている小隊長といった姿を、部下のふたりにみせたかったのだ。
 しかし、マーベットの軽い敬礼の挙動は、コニーとミリエラからみれば、愛人同士がちょっとしたお別れ、また後で寝ましょうね、というような合図にしかみえなかったが、そのことで、ふたりは笑うことはしなかった。
マーベットとシュラク隊の面々の溝は、まだまだ埋まっていない模様。
世の上司がオリファーの立場になったら胃が痛くなるに違いない。



3 フライパンの下

 マンデラ・スーンは、まだうら若い士官が、会議室にあらわれたときには、さすがに、裏切られたとかんじた。
※マンデラは宇宙へシャトルを飛ばしている「宇宙引越公社」の偉い人。

『うら若い士官』ことクロノクル、交渉内容は「シャトル貸してくれお」。
『政治的には絶対中立の立場をとっている』組織を動かせるか!?
「それだけというが、それこそ、宇宙引越公社の主権をおびやかすことになる」
「理解しているからこそ、まげてお願いしたい、と申しております」
 マンデラは、やさ男のクロノクルの率直な物言いに、骨があるとかんじた。ギロチンをふりかざしてみせたザンスカール帝国にも、それなりの人物はいる、と認めるのである。
おおー、クロノクルやるじゃん!
『認めるのである』ってことはシャトル貸してくれそうだね!
クロノクル、10ポイン


「しかし、まげられませんな」
だが断る
「このマンデラ・スーンの最も好きな事のひとつは」
「自分で大人になったと思ってるやつに「NO」と断ってやる事だ・・・」

武力行使も辞さないことを伝えるも・・・・・・
「まず、可能性はありますまい。わたしは、ここで焼かれてもよい。職員のすべても、そう考えていましょう」
職員一同「えっ」

交渉の続きは、クロノクルの上司であるファラ待ちとなりました。




6 交渉決裂

 その瞬間に、時間との競争が始まった。
ご覧の通り、決裂です。
リガ・ミリティアとベスパの戦いが始まる・・・・・・!


「それができなければ、ここに置いていくだけだ。ニュータイプだろう! やってみせい!」
メチャクチャじゃないっスか(;゜д゜)
ま、やってみせるのがウッソな訳だけど。
わーウソみたーい。




7 ともに速攻

 一番元気の良いものが、まず撃墜されるという伝説は、ここでも証明された。
「臆病なくらいでちょうどいい」のはいつの時代も変わらないようであります!




8 ウッソの参戦

 四機が、ビクトリー一機にたいして、ビームサーベル戦をしかけようとするのだ。
ウッソ、ピンチ!
他の機体は何やってんの!援護はよ!


 一方的な勝利である。
あ・・・ありのまま今起こったことを話すぜ!
「4機で1機を集中攻撃したと思ったら味方が2機やられていた」
な・・・何を言って(以下略)
わーウソみたーい。(2回目)




9 戦場の命の音

 その張りつめたメッチェの返答に、クロノクルは、彼を愛した年増女を宇宙にいかせてあげたいと切実にかんがえているとかんじた。
そこは「愛した女」でいいだろwww

しかしまぁ、「宇宙に飛び立とうとしているシャトル(『時速七百キロ以上』)」に
ファラ(とクロノクル)を乗り移らせたメッチェは有能なんてレベルじゃないね。


 まさかそれが、人の名を呼んでいるとはおもわなかった。
・・・・・・(´・ω・)




10 リーンホース Jr

「わたしも、ウッソ君は、カサレリアにもどったほうがいいとおもう。そうでなければ、またモビルスーツにのせられるぞ。それで、ウッソ君がいいとはおもえないな」
連邦軍との連携が進み、どうにかリガ・ミリティアにも余裕が出てきたかな?
そういうことなら、そろそろ家に帰・・・・・・れないんだな、これが。

ピピニーデン率いる部隊が再び現れた結果、
ウッソ他子供たちは戦艦リーンホースJrから降りられず、そのまま宇宙へ・・・・・・。




13 ハイランドのジン

『すごく呼吸があっている!』
 男というものは、突然、出現した少女たちに、ふたりして一目惚れをすると、こういう能力が発揮される動物なのだろう、とウッソはひどく感心した。
そういうウッソは同年代の『少女たち』、エリシャとマルチナの姉妹を完全スルー
・・・・・・そんなに大人のお姉さんが好きかー!



『・・・・・・大人には裏と表があって、右と左をつかいわけるから、ちっとも肝心なところにたどりつかないんだ・・・・・・』
 ウッソは、腹はたたなかったけれども、ひどく悔しく無念なことだとかんじた。
リガ・ミリティアの指導者『ジン・ジャハナム』を名乗っている1人(要は影武者)と会って。
ウッソの両親の行方は未だわからず。

『表』と呼ぶべきものがあるなら、『裏』はついてくるものだかんね・・・・・・。




14 最後の晩餐

『・・・・・・なぜこうも潔く、タシロ・ヴァゴの私的な決定にしたがうことができるのだ?・・・・・・ふたりの関係がふかいばかりに、このような裁決にも、柔順でいられるのか?』
無事宇宙に上がったクロノクルとファラ。
しかしカイラスギリ―艦隊を指揮するタシロ大佐は、
リガ・ミリティアの始末に失敗したファラを『宇宙漂流』の刑に処す。
(わずかな食糧だけ持たせて宇宙にポイ)

『ふたり』の間では後で助けることで話はついてるんだけど、
『愛人関係』故のそういうプレイだとはクロノクルに想像できようはずもない。


 だいたい、イエロージャケット部隊をひきいて、地球侵攻作戦の指揮をとるという、自分の能力以上のことをさせられることも、ファラにとっては、かなり被虐的な行動なのだ。
 しかし、タシロがやってみせろといえば、やってみせるのである。
 できなければできないほど、タシロには、おもしろかったのであろう。
わー・・・・・・(ドン引き)
そういうプレイに巻き込まれた部下が哀れでならない。




15 パイロット・ウッソ

『とんでもないところに、ぼくは位置づけされている・・・・・・』
【悲報】ウッソ、先鋒に位置づけ
『ニュータイプ』っておだてとけば許されると思うなよ!
まったく!まったくなー!




16 対艦隊戦

「この宇宙から、地球の街をあっという間にぶっこわしちゃうことができるすげー兵器は、叩かないとな」
とてもわかりやすい今回の作戦の説明。
正確には、護衛の艦隊だけ潰してビッグ・キャノンは頂こうという『ふてぶてしい作戦』。
ズーズーしい連中だよ!




17 宇宙の白兵戦

「二隻目の戦艦の撃沈か。よせあつめの軍艦でつくった艦隊など、これでおじけづいて後退するだろう」
「いや、そうでもありますまい」
 スクイード1の艦長は、タシロの楽観論を否定した。
敵軍・・・・・・『ゲリラ』の性質を理解している名無し艦長。有能。
自分の『美学』が敵軍にも通用すると思っているタシロ。無能。

最終的にカイラスギリー艦隊は壊滅、ビッグ・キャノンは奪われましたとさ。
m9(^Д^)プギャーwwwwww


リガ・ミリティア並び連邦軍の完全勝利かと思いきや・・・・・・
18 歌にひかれて

「クロノクル・アシャーです。お母さまと会いたくありませんか?」
戦闘の最中、敵戦艦に堂々と侵入して少女誘拐・・・・・・!
子供にモビルスーツを奪われた男と同一人物だなんて信じられない。
その成長ぶりには涙すら出てくる。




20 子供たちの作戦

 その少年少女たちの率直な好奇心は、フロンティア精神といってもよいだろう。
攫われたシャクティを捜すため、ザンスカールに潜入する作戦を考える子供たち。

もっとも、大人たちもバカじゃない。
子供たちの動きに気がつかないワケはないんだけど・・・・・・
「やらせりゃいいじゃないの。そのぐらい元気でなくちゃ、ニュータイプじゃない」
「冗談じゃない。ウッソがそんなことを考えているとすれば、ビクトリーの一機や二機はもっていくぞ」
「いいじゃないですか。どのみち、空襲するんでしょ」
次はザンスカール本国を攻める予定らしいよ。


「ともかく気をつけさせよう。ウッソにビクトリーをもっていかれちゃこまるからな」
 そういうオリファーも、ウッソならそれくらいのことはやってみせるだろう、つまり、そのために、メカニックマンたちに警戒させるなどという無粋なことをさせるつもりはないのだ。
オリファーは空気が読めるメガネ。10ポインツ!


そして実行する子供たち。もちろんビクトリーも持って行きます^^
ザンスカール本国で、子供たちが見たものは・・・・・・?
そんな感じで3巻終了。