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1日1冊108円・・・・・・最近そうでもない。

.hack//G.U. Vol.1 死の恐怖 浜崎達也 2007年4月1日 角川書店(2回目)

2015-10-25 06:51:11 | .hack
ひーほー2回目ー。→1回目



第三章 憑神

「ハセヲは三爪痕に負けた」
 ――おれの半年間は無意味だったのか。
「誰にも負けない〝力″――」
 消されればゼロになるデータではない、借り物ではない失うことのないもの。しかし、そんなものをネットゲームに求める自分が愚かしく思え、哀しく、徒労感だけが胸を貫いていった。
八咫とパイの誘いは蹴ったものの、残ったのはレベル1のPCのみ。
これからどうすんべーよ。


マク・アヌを『小動物のようにビクビク』しながらうろつくハセヲ。
そんなハセヲに声をかけたのはー
「あの・・・・・・」
 三日月形の大きな帽子を被り、奇抜な子供服のような衣装を着た一〇歳くらいの子供PCだった。音声変換ソフトがあるからプレイヤーが本当に子供かどうかはわからない。職業は魔導士。PC名は『朔望』と。
 「あの、初心者さん、ですか?」
キタ――(゜∀゜)――!!


お手伝いさせてください!」
「はぁ?」
 思わず息が漏れる。
「ぼく、初心者さんをお手伝いするギルドにいるの。『カナード』っていうの。それで、たくさん助けないといけないの」
親切な子やねぇ(*´▽`*)
最初の街に張り付いているベテラン様は、
色々な意味で【この書き込みは削除されました】って思うけど、この子は許す。

でも、ま、ハセヲは新規じゃないから・・・・・・。
『偽善押し売りプレイ』に見えて、とある人物を思い出すハセヲ。
あかん、それ、フラグや。

 マク・アヌの大運河をまたぐ大橋の欄干に、あの女が立っていた。志乃の贋者。『月の樹』のアトリ。
「PK廃止運動にご協力を!」
そういやアトリの登場をスルーしてたね。
最初にハセヲが(結果的に)助け、かつ榊についてきてハセヲに説教してた子ね。
だってできれば関わりたくな・・・・・・んでもないでーす。

街にいたPKにまで『PK廃止運動』を説き、当然のようにバカにされたアトリ。
すると今度はハセヲをロックオン!
「ハセヲさん!!」
「っ!?」
 アトリの大声が鼓膜をつんざいた。亮は思わずスピーカーに手をやった。
「あなたは『月の樹』のことをなに一つわかっていません! わたしたちは、ネットのコミュニティをよりよくするための工夫を、みんなで考えていきたいんです! お説教とか、そんなんじゃありません! 誰にだって、人に優しくしたい気持ちがあるでしょう? それなのに、すぐ慈善団体とか宗教団体とか、からかって・・・・・・相手を枠にはめて、見下す人こそ人の気持ちがわからない人間だと思う。ちがいますか、ハセヲさん!?」
そうだね、プロテインだね。


「だから、受け取ってください!」

 ――――アトリのメンバーアドレスを手に入れた!
ウワァァァァ((;゜Д゜))ァァァァァァ


「ハセヲさんに『月の樹』を知ってもらいたいんです。わたしが精一杯ご説明しますから」
「話がつながってねぇ・・・・・・」
「お手伝いさせてください!」
 泣きっ面に蜂――後ろから声をかけてきたのは、さっきの幼い魔導士、朔望だった。
『前門のアトリ、後門の朔望』。
「諦めろ」「お前の未来は死だ」

結局ハセヲは2人と冒険に出かけることに。
 損得で考えろ、と。亮は自分に言い聞かせた。
有名な『月の樹』所属のアトリと、初心者支援の『カナード』所属の朔望。
レベル1でありながらPKにロックオンされているハセヲだもんね。
仕方ない、仕方ない。
でも『信念を曲げて』なんて言い方は哀しくなるからやめないカ。


 アトリと望は、ありていにいって下手くそだった。回復のタイミングはあぶなっかしいし、攻撃呪紋を唱えようとしても、モンスターの近くにいるものだから攻撃を受けて詠唱を止められてしまう。おまけにパーティバランスは最悪だ。錬装士、魔導士、呪療士。壁になるべき前衛はレベル1、攻撃の主力になるべき魔導士は判断力のないガキで、呪療士は天然電波ときている。亮はある意味、『The World』をはじめてから最も緊張感のある戦いを強いられていた。
強いられているんだ!
・・・・・・1パーティ3人までって仕様が悪いよねぇ。
「壁」「物理火力」「魔法火力」「回復」で、1パーティ4人は欲しい。
つまりドラクエⅢは至高。

「ベテランが全部片づけて経験値だけ分配」なんてのよりいいとは思うけど、
今のハセヲはガチ新規ではなく、しかも急いでいるのデス。
(ここで、こいつらと、こんなお遊びをしてるよりは――)
『レイヴン』に協力するか、気持ちが揺れ始めたハセヲでありました。


ダンジョンを攻略したころには、『レイヴン』行きを決めていたハセヲ。
街に戻ろうとすると、アトリが突如『音』が聞こえると言い始める。
・・・・・・金星からの電波を受信したっぴ?
「ひとりで行け」
「ハセヲさんもいっしょにです!」
 アトリが断固として言った。なぜ逆ギレされるのか、わからない。
「行きゃぁいいんだろ、行きゃぁ・・・・・・」
 女に強くいわれると断れない自分を、あらためて思い知らされた。
世の中の半分は理不尽で出来ています

アトリに言われるがままに向かった先には・・・・・・『三爪痕の傷跡』がっ!?
ハセヲたちはロストグラウンド、『エルディ・ルー』に転送される。
「あ! あそこに人が・・・・・・」
 見れば――湖の彼方の島にあるクリスタルの大樹の根元に、ひとりのPCが現れた。
 青年のPCだった。長髪に花飾りの帽子を被り、銀の軽鎧をあわせた姿は、気品のある近衛騎士といった見目形だ。職業はおそらく斬刀士。遠すぎてターゲットはできない。
長髪の斬刀士・・・・・・いったい何デュランスなんだ・・・・・・?

見ている内にそのPCは姿を消し、その場には謎の『黒い泡』が残る。
 黒い泡――それは、
(志乃のPCに・・・・・・)
『レイヴン』で見せられたものを思い出すハセヲでしたが・・・・・・


 ――――「あぶないぞ!」

 声が飛んだ。
( ゜д゜)!?


 湖が爆発した。
 仄暗いエルディ・ルーの水底から現れたものは、かつて見たこともない――
「な・・・・・・!?」
 亮は絶句した。
ぎゃーなんだこいつはー

「ッ!?」
 激痛――足が、リアルの足裏をライターで炙られたような痛みを感じた。亮はたちまちパニックに陥った。なんだ。なんだこのリアルの痛みは。これはネットゲームではなかったのか。
ええぇぇぇーー?
驚きのあまり机に足をぶつけたんじゃねーの?


「下がってろ!」
 背後から走ってきた声の主が、ハセヲたちをかばうように前に出た。
〝メイガス″!

 そして光の槍は忽然と顕在した。
おっとー?
そこをゲームや漫画とは大きく変えたのかー。


「はぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!」
 息吹を。
 プレイヤーの昂揚に同調するように、大槍はさらに輝度を増した。
わかるけどなんだかなー

『青髪の重槍士』は謎の敵を撃破。
一体何者なんだ!?
AIDAは『The World』のデータに感染し、プレイヤーの生命さえ脅かす」
 若者は光の大槍を納めると、あらためてハセヲにむきなおった。
「あい、だ・・・・・・」
 あの『レイヴン』の八咫とパイもいっていた、AIDA――
「ほう・・・・・・知ってはいるようだな。未帰還者を生む元凶だ。そのAIDAに対抗できる唯一の〝力″を持つのが、おれたち〝碑文使い″だ」
(´・∀・`)ヘー

謎の敵、そしてそれを倒した謎の『力』について、
『青髪の重槍士』クーンに詰め寄るハセヲ。
ところが。
「槍?」
「?」
 アトリと望が、なんのことか、という感じで疑問符を重ねた。
「・・・・・・・・・・・・? おまえら見てないのか」
( ?ω?)
どういうことだってばよ!


「巫器のことだね」
 クーンは得心したようにハセヲにいった一対一チャットだ。
「アバター・・・・・・?」
「それは、おれたち碑文使いの″でもあるのさ」クーンは曖昧な笑みを漏らすと、心急く亮の気持ちを見透かしたように、つづけた。「あの槍は俺の巫器、憑神槍」
「メイガス・・・・・・?」
単語登録待ったなし。


 三爪痕の情報も得られるかも、とつけ加えて。クーンはハセヲにメンバーアドレスをわたすと、また連絡するといって、その場を去った。
新キャラいっぱいに衝撃の「あばたー」が登場した3章でありました。



なんだか今日は寝すぎ(10時間以上)で頭働かん\(^o^)/
睡眠に時間を使う休日はサイテーの気分だな!ナ!


3回目