豊後ピートのブログ

元北アルプス槍ヶ岳の小屋番&白馬岳周辺の夏山パトロールを13シーズン。今はただのおっさん

長野の防災ヘリ「アルプス」が墜落 その3

2017年03月12日 | 山を飛ぶヘリコプター
全員死亡という結果に、ショックを受けております。

パイロットの方とは自分が小屋番だった時代に山でお会いしたことがあります。防災航空隊が発足して間もない頃です。休暇を使って槍ヶ岳まで、自分の足で登ってきていました。その目的のひとつは、各山小屋にあるヘリポートの状況を自分の目でチェックすることだったとか。その熱心さに感動したものです。
会ったのはその一度きりであり、あとはたまに救助の現場で無線のやりとりをするぐらいでした。ニュースでは風格あるベテランパイロットといった感じの写真が出ていますが、若々しい当時の面影のほうが強く印象に残っています。
20年も続けて山岳救助フライトをやっていたパイロットは貴重であり、今後のレスキューへの影響は大きいでしょう。他のパイロットは育成中であり、ベテランが指導できない状態では長野県の防災航空隊の復活はかなり先になるのではないかと危惧しています。実際、昔のパトロール仲間からもそういう話が来ました。


さて事故原因のほうですが、いくつか報道されてきています。


県防災ヘリ墜落 県警が強制捜査の方針
信濃毎日新聞  3月12日

引用
ヘリは墜落地点の北西にある尾根を低空で越えようとしてカラマツ林に接触、墜落した可能性があり、パイロットの操縦の状況や機体の重量などが捜査の焦点となる。
引用おわり

引用
ヘリが墜落直前に接触したとみられる尾根では、メインローター(主回転翼)によって上部が切断されたり、機体が当たって折れたりしたとみられるカラマツが見つかった。ヘリはカラマツ林に接触後、進行方向先の谷筋に墜落したとみられている。
引用おわり


救助ヘリのローターが樹木に接触というとホバリング中だろと思い込んでいたのですが、どうもそうではないようです。訓練場所に向かって普通に飛んでいた時に事故った可能性が高そうですね。




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