豊後ピートのブログ

元北アルプス槍ヶ岳の小屋番&白馬岳周辺の夏山パトロールを13シーズン。今はただのおっさん

山のマナー その2

2007年07月03日 | 山ネタ そのほか
今回は、登山道でのすれ違いについて、無責任に語ります。




山では登り優先、なのですが、このマナーを知っている人はおそらく山岳会や山のサークルに所属しているか、あるいは登山のテキストをしっかり読んでいる人だけでしょうね。

山岳会に所属しているのに「登り優先」を知らない場合、いろいろ考え直したほうがよろしいかと思います。


実際には、「登り優先」という言葉は死語に近いです。北アルプスはもちろん、そこらの低山登ってみればわかりますが、「登り優先」という意識で行動していると、勢いよく降りてくる登山者と衝突します。また、ゆっくり降りてきていても、直前まで気づかない人も多いです。

すれ違いで登山者同士が接触することにより登山道から転落する例は、けっこうあります。狭くて危険なところでのすれ違いは、危険だと認識すべきです。

私がガイドで登るときは、うんと先を見ながら行きます。下りでも同様です。二十人以上の人数を従えていますから、すれ違いも簡単にできません。こちらに向かってくる登山者を早めに察知して、充分な広さがある地点で待ちかまえなければならないのです。登り優先でやっていると変なところですれ違いを強いられますし、混雑を招いて時間を喰います。

先を見ながら歩き、木々の間からチラチラ降りてくる人が見えた瞬間に、どこですれ違うかを瞬時に判断するのが、ガイドで歩いている時の楽しみのひとつですね。そんなガイドは私だけかもしれませんが・・・・

以前、「山では登りが優先だ!!!」と登山道の上でキレているおぢさんを見かけたことがありますが、登り優先なんて知らない人が多数派なのですから、イチイチ怒ってもしょうがないと思います。それよりも、登りだろうが下りだろうか、自ら先に待避して、すれ違う登山者を待つべきでしょう。そういう態度が「余裕ある大人」ってヤツです。

先に対向者を発見して待機するほうが、山のベテランだと思ってください。そう考えると、まるで零戦の撃墜王みたいでカッコイイでしょ?







すれ違いで待機している時、大人になりきっていない私は時々怒鳴りたくなることがあります。こちらが狭苦しい登山道の上で身をすくませて待機しているのに、ちんたらちんたらと歩いている人がいる時です。

ゆっくり歩いているのは、何とも思いません。こちらが待機しているのに気づき、あわてて駆け下りるような人もいますが、そう言うときは、

「ゆっくり降りてくださいね~~。転んでケガしたら、私の仕事が増えちゃうからね~~」

と言って指導します(パトロール中)


問題なのは、だらだらと間隔を空けたまま行動しているパーティです。すれ違いが終わったかな?と思って歩き始めようとすると、次の登山者が降りてくる。それが何度も続くと、キレそうになります。

さらに問題なのは、こちらがジリジリとしながら待機しているのに、気づかないまま目の前で、

「わあ!きれいな花が咲いている!!」

と言いながら高山植物の観賞会を始める人です。山座同定を始める人もいますね。こういう人、けっこういますよ。

グループのリーダーは、待機している人に気づいたらメンバーに声をかけてスムーズにすれ違いができるように心がけるべきです。そして、ムダに間隔を空けず、まとまって行動すべきでしょう。



周囲をよく見ながら歩くことが、登山道におけるマナーの第一歩です。そして周りが見えるようになれば、道迷いとか変なところでの転落とかを防げるようになります。そんな気がします。



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
勉強になります。 (atsu510)
2007-07-08 22:28:30
はじめまして。

素人で山登りしてます。

登りでも、下りでも、
道を譲ってました。

登り優先というルール、初めて知りました。

波乗りのピークを取った方が優先、という暗黙のルールと同じですね。

以後、普及にも努めさせて頂きます。
Unknown (bongo-pete)
2007-07-09 03:02:31
コメントありがとうございます。

登りでも下りでも道を譲ること自体は、いいと思います。というか、「登り優先」を主張して行動すると、現状ではトラブルになりかねないような気がします。「登り優先」を知らない人がほとんどなのですから・・・・・

墜ちるかと思いました (ぴよ!)
2007-10-05 13:28:48
登り優先も理解していますし、よくわからない団体におかしなところで擦り違わせられるのも怖いので自分から待ち構えるようにしています。
しかし、困ってしまうのがこちらが一生懸命に一本道からはみ出して待ってあげているのに、我関せずとずるずると繋がって通る団体が多いことです。場合によっては数十人の団体がそのまま通り抜けようとします。ちょっと見れば10メートルほど手前で楽にすり抜けられる空間があるにも関わらずです。その間、場合によっては3点支持でへばりついている私はどうすればいいんでしょう?
あまりにもひどい場合には、相手を無視して、山側を無理やりすり抜けてやることもあります(するとぶつぶつ言いながら対向者が止まります)、こりゃ事故が起きるぞと混んだ地域には近付かないことにして何年も経ちました。
特に団体の引率者にはなんとかして欲しい点ですね。
集団登山は本来迷惑なもの (bongo-pete)
2007-10-05 18:14:34
集団のコントロールについては、ガイドでもぜんぜんできない、というか、何も考えていない人が多いように思えます。ましてや、よくわからない集団登山のリーダーで、きっちり後続をコントロールできている人は少ないですね。

数人程度なら問題のないことでも、10人20人となったら些細なことでも周囲に迷惑を及ぼします。

普段から単独とか少人数で歩いていると集団登山がいかに迷惑掛けやすいかを理解できるのですが、常に集団登山に参加している人には理解できないかもしれませんね。