以前、小屋番に聞け!という記事の中で「1ヶ月先の天気」を電話で聞いてくる登山者について書きました。登山者の中には1ヶ月先の某月某日の天気が晴れなのか雨なのか、山小屋の人なら分かるに違いないと思いこんでいる人がいるわけです。でもまあ、そんな人は3億人に1人ぐらいだろう、と思っていたのですが、パトロール隊員となり各地の山小屋でウダウダとたむろっているうちに、意外といることに気がつきました。
「え、え、そ、そ、それは1ヶ月後のことですよね?い、いやあ・・・・・そこまではわからないですよ」
てな感じで泡を喰っている小屋番の姿を、何度か目にしています。
思うんですけどねえ、下界の天気予報だって1ヶ月後どころか1週間後を正確に当てられないのに、なんで山小屋へそういう電話をしてくるのですかねえ。
山小屋ではごくたまに出会うケースなので、もしかしたら気象台ともなると毎日1本ぐらい、こういう電話相談を受けるのかもしれません。かわいそう。
小屋番やっていた当時、とある大学のワンゲルさんから電話を受けました。おそらく下級生なのでしょう、妙に辿々しい声です。で、「テント場の料金はいくらですか?」という質問だったので普通に回答したら、その後怒濤のように質問攻めに遭いました。以下、記憶に残っている限りの内容を書いておきます。
○某月某日に行く予定ですが、その日にはドクターがいますか?
○登山道上でケガをした場合、ドクターは現場まで来てくれますか。
○山小屋ではどんな無線を使っていますか?
○無線はどこまで届きますか?
○A地点から山小屋までは、無線が届きますか?
○山小屋に宿泊する場合の1泊2食の料金、そのほか1泊朝食と1泊夕食と素泊まりと弁当の料金をすべて教えてください。
○テント場の予約はできますか?
○テント場がいっぱいの時にはどこか別のところで張らせてもらえますか?
○重い荷物を背負った場合、●●から××まではどのくらいのコースタイムですか?
○ヘリコプターを呼ぶには、いくら掛かりますか?(遭難ではなくて、単なるバテバテの部員をヘリで降ろせると思っているらしい)
○BからCを越えてD経由でそちらへ行って、Eへ下山しようと計画しているのですが、どこか危険なところはありますか?
たぶん、ここに書いた文章の2~3倍ぐらい質問されたでしょう。敵はレポート用紙か何かに質問を箇条書きにしているようで、一生懸命読み上げています。で、当時山小屋にあった電話は音質が非常に悪かったので聞き取りにくく、回答に難儀したのを覚えています。おそらく30分ぐらいはやりとりしたでしょう。
まさか、あの大学のワンゲル部は今も山行計画を立てるたびに大量の質問を作製し、各地の山小屋へ電話攻撃し続けているのでしょうか?何とも恐ろしいことです。
これも小屋番やっていた当時の話。槍岳山荘の管理人室でひとりテレビを見ていますと、ご近所にある新穂高温泉が出ていました。「ほぉ~」ってな感じで見ていましたが、やがて番組が終わりました。すると一本の電話が・・・・・・・
「夜分遅くすいません。お宅の宿にも温泉はあるんですか?」
「へっ?」
ご存じの通り、槍岳山荘は標高3060mの風光明媚過ぎて川から水が採れない位置にあり、小屋番でさえ月イチでしか風呂に入れません。お客さんへ風呂を提供するなんて、問題外です。テレビを見てから電話してきたそうですが、番組では特に槍ヶ岳登山については触れていませんし、なんで電話を掛けてきたのか不思議です。ていうか、こちらも泡を喰ったので、電話を掛けてきた理由を聞くのを忘れました。もったいない。
「お風呂はありますか?」という電話はよくあるのですが、さすがに温泉があると思いこんでいる人はその人だけでしたね。
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「え、え、そ、そ、それは1ヶ月後のことですよね?い、いやあ・・・・・そこまではわからないですよ」
てな感じで泡を喰っている小屋番の姿を、何度か目にしています。
思うんですけどねえ、下界の天気予報だって1ヶ月後どころか1週間後を正確に当てられないのに、なんで山小屋へそういう電話をしてくるのですかねえ。
山小屋ではごくたまに出会うケースなので、もしかしたら気象台ともなると毎日1本ぐらい、こういう電話相談を受けるのかもしれません。かわいそう。
小屋番やっていた当時、とある大学のワンゲルさんから電話を受けました。おそらく下級生なのでしょう、妙に辿々しい声です。で、「テント場の料金はいくらですか?」という質問だったので普通に回答したら、その後怒濤のように質問攻めに遭いました。以下、記憶に残っている限りの内容を書いておきます。
○某月某日に行く予定ですが、その日にはドクターがいますか?
○登山道上でケガをした場合、ドクターは現場まで来てくれますか。
○山小屋ではどんな無線を使っていますか?
○無線はどこまで届きますか?
○A地点から山小屋までは、無線が届きますか?
○山小屋に宿泊する場合の1泊2食の料金、そのほか1泊朝食と1泊夕食と素泊まりと弁当の料金をすべて教えてください。
○テント場の予約はできますか?
○テント場がいっぱいの時にはどこか別のところで張らせてもらえますか?
○重い荷物を背負った場合、●●から××まではどのくらいのコースタイムですか?
○ヘリコプターを呼ぶには、いくら掛かりますか?(遭難ではなくて、単なるバテバテの部員をヘリで降ろせると思っているらしい)
○BからCを越えてD経由でそちらへ行って、Eへ下山しようと計画しているのですが、どこか危険なところはありますか?
たぶん、ここに書いた文章の2~3倍ぐらい質問されたでしょう。敵はレポート用紙か何かに質問を箇条書きにしているようで、一生懸命読み上げています。で、当時山小屋にあった電話は音質が非常に悪かったので聞き取りにくく、回答に難儀したのを覚えています。おそらく30分ぐらいはやりとりしたでしょう。
まさか、あの大学のワンゲル部は今も山行計画を立てるたびに大量の質問を作製し、各地の山小屋へ電話攻撃し続けているのでしょうか?何とも恐ろしいことです。
これも小屋番やっていた当時の話。槍岳山荘の管理人室でひとりテレビを見ていますと、ご近所にある新穂高温泉が出ていました。「ほぉ~」ってな感じで見ていましたが、やがて番組が終わりました。すると一本の電話が・・・・・・・
「夜分遅くすいません。お宅の宿にも温泉はあるんですか?」
「へっ?」
ご存じの通り、槍岳山荘は標高3060mの風光明媚過ぎて川から水が採れない位置にあり、小屋番でさえ月イチでしか風呂に入れません。お客さんへ風呂を提供するなんて、問題外です。テレビを見てから電話してきたそうですが、番組では特に槍ヶ岳登山については触れていませんし、なんで電話を掛けてきたのか不思議です。ていうか、こちらも泡を喰ったので、電話を掛けてきた理由を聞くのを忘れました。もったいない。
「お風呂はありますか?」という電話はよくあるのですが、さすがに温泉があると思いこんでいる人はその人だけでしたね。
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