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「荒馬のように 凄春のメッセージ」甲斐よしひろ

2020年03月14日 | 甲斐バンド・甲斐よしひろ

 


 甲斐バンドでお馴染みの甲斐よしひろさんの本で1979年11月の発売ということは、「HERO」が大ヒットした年で「安奈」を発売した頃ですね。発売当時は甲斐バンドの大ファンの友人に借りて読んだ記憶があり、今手元にあるのは20年以上前に中古で買った記憶。第2刷となってますが、発売1ヶ月もしないうちに重版されてるのでよく売れたのでしょう。

 これは書いたのか語り下ろしかわかりませんが、「HERO」大ヒット後で全国各地でコンサートを、またレコーディングも行っていた事を考えると全部文章で書いたのがそのまま本になっているとは考えにくいのですが、詳しいことはわかりません。とはいえあれだけ作詞する人だから、常に文章書けるように用意して旅先で書いてたのかもしれませんね。

 甲斐さんのエッセイでは「九州少年」という本もあって、子供の頃からのエピソードはほぼ重なってますがそちらの方が内容は詳しいです。両方読むとこの本に書いてあることも実際に見た事、体験したことばっかりだというのがわかりますが、曲作りやバンド活動に関する率直な思いはこの「荒馬のように」の方が熱くて、それこそほとばしるようなものを感じます。

 内容は色々興味深いのですが、甲斐バンドのファンとしてはウルッと来る箇所があります。元々一緒にやるはずだったドラマーと殴り合いのけんかの末決別し、メンバーが決まらず悶々としていた頃、松藤さんに会ったところ。以下、その引用。

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 「甲斐さん、いっしょに行っていいかなぁ」
 その言葉を聞いて、一瞬ギクッとなってふりむくと、ちょっと照れながら笑顔の松藤が立っていた。視線が合っても、口から言葉は出なかった。


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 バンド解散後に活動は別々にしていたものの、また再結成しラジオまで一緒にやっている二人の関係を見ているだけに、ここを読むと涙が出そう。この本は文庫にもなっていませんが、いろいろな状況を考えるとこれはこのまま封印なんでしょうね。発売当時の定価は780円だったそうです。ふ~む。


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