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「そうか、この雑誌だったんだ」という一冊>ヤングギター「アリス・スペシャル」

2022年02月12日 | 昔の音楽雑誌の話

 

 昔読んだ雑誌にアリスの特集が出てて、それが凄く充実してた記憶があったのですが今は手元になし。あらためて探そうとしたのですが雑誌名は失念。中学生の頃に読んでたとすると「ヤングフォーク」ではないかと思い、昨年ある号をネットオークションで入手したのですがそちらは空振り。

 で、今回ようやくドンピシャの物をゲットしました。正解はヤングギター1977年10月号。ヤングギターというと80年代はよく買ったのですが、その頃は大体ロックバンドとか洋楽アーティストのインタビューとエレキギターの特集が多くて、まさかヤングギターでアリスの特集があったとは思いませんでした。ヤングギターも内容には変遷があったのですね。

 それでこのアリスの特集は、ページこそ白黒だったのですが大変充実してます。レコーディングのレポート、メンバーそれぞれの紹介と自身による寄稿、スタッフとの対談、ディスコグラフィ、代表曲の楽譜などで全16ページ。もうおなか一杯です。

 対談は、メンバー三人とデビュー当時から付き合って来た東芝EMIディレクターの橋場さんによるもので、それこそ1stアルバムのレコーディング時の話から、都倉俊一さんに曲を頼んだあたりの葛藤、今後への希望などそれはそれは読みごたえあります。

 そして、アリスのキンちゃんこと矢沢透さんというと、アリス加入前の活動は謎が多いのですが、ここには結構詳細な年表がありました。ここまでの内容はWikipediaにも無いので、これは参考になりますね。折角なので引用します。

1949年2月6日 二人兄弟の次男として誕生。
1956年4月   横浜市立間門小学校に入学。
1958年 住み慣れた横浜を離れ、静岡に移る。清水市立岡小学校に転入。
1963年 お兄さんが突然ドラムを教えてやるといい、イヤイヤながらも練習するようになる。
1964年 信じられない程、ドラムが好きになりモダンジャズを聴きまくる。
1965年 高校入学。ドラム熱は高まるばかり。
1966年 高校中退。トランペットの仲野彰さんのグループについて勉強する。この年、プロとしてデビュー。
1967年 自分自身の音楽を見つめ直そうと、演奏活動を一時停止。新宿のジャズ喫茶"汀"でアルバイトをする。
1968年 R&Bの影響を受けて、再び演奏活動を開始する。リポーション、ソウル・ブラザーズなどのグループで活躍。
1969年 ソウルフル・ブラッズに迎えられ、歌謡曲のバックを努めたりする。
1971年 ブラウン・ライスに加入。アメリカ、カナダ、メキシコ等に演奏旅行中、谷村新司と知り合い、一緒にグループをやろうと約束する。
1972年5月5日 アリスのメンバーとなる。

 中学生でドラムを始め、高校をやめてプロになって、一旦お休みしてまた活動再開と。おまけにドラムの基本にはモダンジャズがあったのですね。

 前にテレビ番組で、ブラウン・ライスに加入して海外演奏旅行に出る前はNHKのステージ101の仕事もやってたという話をしてたのですが、それが歌謡曲のバックを努めたりしてた頃なのでしょうか。

 ここでは他のミュージシャンがメンバー各自にあてたメッセージも掲載されてるのですが、面白いのはキンちゃんのところ。頭脳警察のパンタさんが書いてるのですが、アリス加入前のキンちゃんを知ってたそうで、「アリスにいるなんて信じられない」「君の底力はそんな安っぽいものじゃない」「早く足を洗う事ができるよう影ながら応援しています」など、物凄い言いよう。よくこのまま掲載したものですね。

 この雑誌は1977年10月号ですが、あの「冬の稲妻」が発売されたのが10月5日なので、曲の紹介はあったものの、レコードジャケットは「Now Printing」となってます。これは貴重かも。

 あとは、アリス特集以外にここに出てたギターの広告や新製品の紹介をよく覚えてて、いかにこれを何回も読んでたかという…。

 ここしばらくこの時期の音楽雑誌をいろいろ検索してたのですが、今回でそれは終わりです。プレミアのついてるのは最初から狙いませんし。いや、それにしてもヤングギターだったとは。


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