今日のひとネタ

日常ふと浮かんだことを思いのままに。更新は基本的に毎日。笑っていただければ幸いです。

雨傘、ピンチヒッター、場繋ぎという場面でプロの技を堪能しました

2021年08月19日 | ラジオ番組の話題
 午前中にNHKラジオを聞いてたら、高校野球が雨で中断したためアナウンサーの方が一人語りをしてました。私が聞いたのは11時過ぎでしたが、中断したのが9時過ぎだったそうでその時点で2時間経過。ずっと一人で喋ってたのかはわからないのですが、少なくとも11時台の方はプロの実力を感じました。

 今日喋ってたのは、鈴木桂一郎さんで既にフリーのアナウンサーとなってる方ですが、元々はNHKのスポーツアナウンサー。自分がなぜスポーツアナになったかという話を、入社の時のことから少しずつ話して、甲子園の雨の状況も織り交ぜつつ、野球にちなんだような曲をかけて、こちらを退屈させることがなく、お見事な代役でした。

 この方は、そもそも入社した時は四国にいて、元々芸能のアナウンサー志望だったため、あるときFMリクエストアワーを担当することになったとか。すると、それまで毎週数枚だったリクエスト葉書が千枚も届くようになって、一気に人気アナになったようです。(ご本人は自慢するわけではないのですが…と恐縮しておられましたが。)

 それが局側では「あいつにあればっかりやらせてはダメだ」ということで、ある時甲子園の野球の取材に行けという社名が下り、その時に見た光景に衝撃を受けてスポーツアナウンサーになる事を決意したそうです。

 そういう話を、曲を挟みながら少しずつよどみなく、しかも時間調整もしながら話すわけで、これはまあプロの技だと思いました。多分曲をかけてる間に、次はどういう展開にするか、野球は再開するか、何分喋るか、ということを調整してたと思われます。リクエストアワーの話からわかるように、若い頃から語り口が親しみを持たれやすいタイプだったのでしょうが、そういう素質のある人がしっかりトレーニングを受けて、なおかつ長年経験を積むと誰も真似のできないような存在になるのでしょうね。経歴を見ると、もう今年70才だそうですが声からするとそういう年齢の方には聞こえませんでした。

 私は日中はほぼ運転してる事が多い仕事なのでAMラジオをよく聞きますから、人の声とか話し方をすごく気にするようになりました。話す内容がよくても、話し方とか間とか声とか、そういうのがよくないとダメなんです。もちろん好みの問題はあると思うのですが、テレビのワイドショーのように美形のアナがにっこり笑って座ってれば場が持つということとは違って、ラジオでしばらく喋ってると人柄がよくわかります。

 テレビは映像の力で伝えられるものも多いのですが、ラジオでこそ発揮される声の魅力もあります。「もしかしたら自分はラジオでスターになれるかも」とか思う人は、どんどんチャレンジして欲しいですね。声は悪いけど人間味がある人、びっくりするほど話が上手い人、心がこもってないなあと感じてしまう人、キャラクターはバッチリで面白い人、声だけだから伝わるものもいろいろで。

 なんにしても、今日はプロの技を堪能させていただきました。凄いなあ。