今日のひとネタ

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壊れそうなのをそのまま使うと

2009年11月12日 | 日記・雑記・ただの戯言
 壊れそうだったりヒビが入ってる物をそのまま使うのは好みません。あれは中学2年生の時のこと。当時は学生服に革靴で通ってたので、胸のポケットにはいつも小さい靴べらを入れてました。それがある時からヒビが入ってたのですが、そのまま使ったんですね。

 ところが、ある日の帰りにパキッと割れてしまい「なんかヤな感じ」と思いながら家に帰ると母がシクシク泣いてました。何かと思えば、家に2匹いた犬のうち小さい方が死にそうなんですと。

 当時の我が家にはヨークシャテリアが2匹いて、1歳半のオスと生後6ヶ月のメスでした。そのメスの方がこの日の昼に突然全身痙攣を起こして、病院に連れて行ったものの助からないと言われたとか。私が帰ったのは夕方でしたが、その時はおとなしく寝てたのがしばらくしてまた痙攣が起き、そのまま段々痙攣の間隔が短くなって結局その夜のうちに死んでしまいました。

 その日の朝まで元気で駆け回ってたのが急に死んでしまうのは本当にびっくりでしたが、何回か胃腸障害を起こしていたので元々体の弱かった犬なのかもしれません。靴べらが割れたのはいわゆる「虫のしらせ」というやつでしょうか。別に靴べらと犬の死の間には科学的に証明できる因果関係はありませんが、あの靴べらを使ってなかったら犬もその時には死なずにすんだような気がして、それ以来壊れそうだったりヒビが入って割れそうだったりするものを無理に使い続けることはやめました。

 ヨークシャテリアは「動く宝石」と言われるくらいなので、本当に可愛いです。とくにこのとき死んじゃった子犬は顔もモコモコで可愛いんですけど毛の密度が濃くてお腹の方まで真っ黒で、大きくなったらどんな大美人になるんだろうと楽しみにしてたものです。

 その犬が息を引き取るほんの数分前に、それまでグッタリしていたのが急に顔を上げて周りを取り囲んでいる家族の顔をゆっくりとグルっと見渡した光景は今も忘れられません。いかにも「天国に行く前に家族の顔を忘れないように見ておく」という感じで。うちの父もそれが相当印象的だったらしくて、その後しばらく会う人ごとにその話をしてました。

 ちなみに、もう一匹のオスの方はその後15歳くらいまで生きてました。結構長生きでしたが、この子犬が死んで以来嫁さんを貰うこともなくちょっとかわいそうな気も。

 そんなこんなですが、これは32年ほど前の話で11月で木曜日でした。なので11月の木曜日は今でも嫌いです。今は無理ですが、老後は犬の1匹も飼いたいもんですな。まぁ私は猫も好きなんですが、猫は一緒に散歩に行ったりできませんしね。