今日のひとネタ

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神輿が勝手に歩けるゆうなら歩いてみいや

2009年02月11日 | ニュースに一言
 今更言うまでもなく映画「仁義なき戦い」の名ゼリフです。大手企業のリストラの話を耳にするにつけこの話を思い出します。そもそもリストラという言葉は「再構築」という意味合いであるはずが、今では従業員のクビ切り→利益率改善→役員報酬アップ、という流れに利用されているように思えてなりません。

 日産も赤字で人員削減の発表をしましたが、そんなにクビ切りたいなら従業員全部解雇して役員だけで車作ってみいやという気がしてしまいます。ゴーン社長などは名経営者のように言われますが「コストカッター」として工場閉鎖して従業員切って、人件費減らしたものの売り上げは大して上がらず「どこが名経営者じゃ?」と思ったり。

 最近の日産の車で買いたいと思うものありますか? おまけにトヨタやホンダに比べて低公害車やハイブリッドカーでは大きく遅れをとっているように思います。売れる車を開発していて、それでもなおかつ円高や金融危機による需要の冷え込みがあったのなら言うことにも説得力がありますが。

 2年ほど前のニュースで「日産が業績不振で今夏の役員報酬無し」というのがありましたが、無しとはいえその前の冬の役員報酬は平均9千万ほどだったとか。普通のサラリーマンの生涯賃金が2億くらいだとして、一生かかっても使い切れないような額の報酬を得ること自体に抵抗がないのかというのが疑問。

 「役員だからそれくらい貰っても当然」という意見はあるのかもしれません。が、それであれば今回のような赤字の責任もキッチリとらねばならんと思う次第です。調子のいいときは自分の業績、不振になれば経済情勢あるいは社員のせいというのはおかしいのでは? スポーツの世界ではすぐに監督解任という話がでますが、ビジネスの世界では既得権益が守られるのが常のようで。

 とはいえ役員報酬という表の世界はまだいいです。が、新しいニュースではキャノン工場に関連した鹿島の裏金問題もムカムカきます。不景気だなんだといいながらここに限らず西松建設とかも、数億の裏金が簡単にできてしまうこと自体「大手企業って相当金持ってるんじゃないの?」と思ってしまいます。

 「経営というのはそんなに簡単なものではない」という声も当然あるでしょう。が、以前経団連会長を務めた土光さんのような人もいました。大企業の経営者でも「望みは高く、暮らしは低く」でいいのではないでしょうか。

 「稼ぐが勝ち」という本を出して結局捕まった人もいましたが、他社を買収したり株式分割などで妙な儲け方をするのではなく、まっとうな商品開発や営業努力によって長期間利益を出し続けるのが優れた経営者だと思うんです。

 会社は誰のもの?という議論がよくありますが、経営者のものでもあり社員のものでもあり株主のものでもありますが、社員にフォーカスを当てるとその家族や地域社会にも大きな影響があります。何も社員のすべてがプール付きの豪邸に住めるようにしろというわけではありません。一生懸命働けば一家全員で暮らせる住まいが持てて、たまには外食や旅行に行けるくらいの余裕があればそれで十分です。そういう生活ができれば、地域活動にも参加できて国全体が住みよい社会になると思うのですが。

 稼ぐだけ稼いでとんでもなく豪勢な暮らしをしても違和感がないのは、自分の才能だけでもって勝負してるアーティストとかプロスポーツ選手くらいで、企業の経営者(特に世襲の場合)は疑問を感じる場合が多いです。いずれにしても「既得権益」というのが今後のキーワードでしょう。一億総中流という時代ならうるさくは言いませんが、格差が広がってるというかそもそも最低限の生活もできない人がいる時代ですので。

 この話題だと長くなりますね。私なんかは健康状態に問題なく普通に働いてて収入は安定してるから十分幸せなほうなのでしょうけど。何より毎日こんなこと書いてられるのが恵まれてるということで。