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読書感想「ペテロの葬列」宮部みゆき

2019年06月08日 09時34分26秒 | 乱読本感想
文藝春秋 2016年4月8日

★4

結果が分かっている本を読む場合、主人公が幸せになるとか生きているというのが分かっているとハラハラドキドキしながらも安心して読んでいける。
でも、本書は・・・
シリーズ2作目の「名もなき毒」を読んで気が滅入っていたところに、追い打ちをかけるようにドラマ「ペテロの葬列」で杉村三郎の結末を先に知ってしまった。
まさかの展開だった。
宮部みゆきならあり得るとは思っても、胸が痛くて本書を読む気がしなかった。
先日、これにつづく「希望荘」を読んだ。
杉村三郎が”杉村三郎”らしく暮らしていた。
その時、今なら「ペテロの葬列」が読めるかもしれないと思った。
読み始めて、ドラマと同じ状況がドラマのキャストで進んでいく、結末に向かって進んでいく。
忘れっぽい私の記憶が意外にも鮮明だ。
【ここからネタバレ】
でも、結末、菜穂子の不貞行為に至る過程のドラマの記憶が無い。
結末が意外だったので、びっくりして記憶になかったのか?!
本書ではその過程が長く描かれるのかと思っていたが、終盤になっても出てこない。
ひょっとしたらあれはドラマ用のセンセーショナルな結末だったのか!・・・それならそれが良いが・・・最後の最後で出てきた。
短かったけれど、”理由”は解った。
そうだった、ドラマでもそう描かれていた!
やっぱり苦いものが残ったが、救いはその後の杉村三郎を知っていること。
今回、思い切って読んでみて、タイトルの「ペテロの葬列」の意味をちゃんと理解できたような気がした。
ペテロの行為をどう評価するのか?
すぐに見解を述べることはできないけれど、ペテロの行為自体にも苦いものが残る。
宮部みゆきの作品は深いな~


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