「小公女」感想

「小公女」
フランシス・ホジソン バーネット, 伊藤 整, Frances Hodgson Burnett
新潮社　1953

2011年11月15日 22:12
★5
最近、若い子と話をしていたら「小公女」を知らないそうで、ちょっとびっくりした。
でも、良く考えたら、私の知っている「小公女」も子供の時に読んだもので・・・いわゆる少年少女文学全集って、子ども向けのもの。

ちょっと大人の「小公女」を読んでみるかと、書店に行き目についた文庫本を買って帰った。

読み始めてびっくり！

私の中で「小公女」はセーラだけど・・・セーラが居ない！
「サアラ」だそうで・・・

おかしいなと最後のページを見ると訳者：伊藤整で初版は昭和２８年。
長生きしている私でもまだ生まれていないし、私の中では伊藤整は古典だし。

違和感ありまくりの文章だったけれど、屋根裏部屋が暖かく美しい部屋に変身してご馳走が並ぶあたりではすっかり引き込まれてしまった。

子供の時、ワクワクした気持ちがそのまま残っている。
やはり良いものは良いのだな。

あとがきは翻訳者の伊藤整。
最近ではあまりお目にかからない丁寧な文章で・・・

このお話の主人公のサアラ・クルウは、どんな悲しい目にあっても、勇気を失ったり、お友だちへの友情を失ったりしませんでした。どうしてそんなふうにすることができたか。そこのところによく気をつけて読んでいただきたいと思います。今までに出た「小公女」のお話は、みな簡単に短くしたものばかりでした。わたくしは一語も残さず全部を翻訳したのですが、それは、そういうこまかいところをよく読んでいただきたいと思ったからです。

そう書かれています。

はい、ちゃんと読みました。

「ウツボカズラの夢」感想

「ウツボカズラの夢」
乃南 アサ
双葉社　2011年6月16日

2011年11月30日 23:28
★2
乃南作品と言うことで、内容も見ないで買ってきた。

もし不幸だと感じるならば、それは自業自得のようなお話で・・・それを不幸と感じないのならそれで良い。

特に感動も無く、読み終わった。
最後の結婚式の場面がある意味すごい。

「別冊図書館戦争 1―図書館戦争シリーズ(５) 」感想

別冊図書館戦争 1―図書館戦争シリーズ(5)
有川 浩
角川書店　2011年7月23日

2011年12月15日 21:59
★4
さすがに郁と堂上のラブロマンスにも飽きてしまった。
そろそろ、素直でない２人、柴崎と手塚の２人の話が読みたい気がする。

「もう誘拐なんてしない」感想

「もう誘拐なんてしない」
東川 篤哉
文藝春秋　2010年7月9日

2011年12月24日 23:21
★2
嵐の大野くんでドラマ化されるというので読んでみたけれど・・・ゴメン、面白さが解らない。

解説者が旅情ミステリー、本格ミステリー、ユーモアミステリーと言っているが、どれもそう感じない。

ただ、大野くんがする役、翔太郎は大野くんのイメージとあっていると思う。

「コバルトブルーのパンフレット―杉原爽香三十七歳の夏」感想

「コバルトブルーのパンフレット―杉原爽香三十七歳の夏」
赤川 次郎
光文社　2010年9月9日

2012年01月01日 21:51
★3
去年、読むのをすっかり忘れていた。

爽香は相変わらずみんなの為に忙しそうで・・・

う～～ん、この回、いろいろ事件が起きているようだけど、さすがにまんねり。

そして、３８歳の爽香への繋ぎでしかないような感じがした。

「菫色のハンドバッグ: 杉原爽香、三十八歳の冬」感想

「菫色のハンドバッグ: 杉原爽香、三十八歳の冬」
赤川次郎
光文社　2011年9月13日

2012年01月05日 17:31
★4
爽香３８歳・・・私も長くこの物語に付き合ってきたな～

相変わらず苦労の多い爽香さん。
作り物のお話なんだからしょうがないと思いつつも２３年も一緒だと心から同情してしまう。

今回、爽香の姪っこ綾香がすっかり大きくなって、精神的にも大人になって・・・両親に似ないで叔母さんに似たことは喜ばしいこと。

そして、中川さん・・・殺し屋のあなたに頼むのもどうかしてるけど、爽香をよろしく。

「ガール・ミーツ・ガール」感想

「ガール・ミーツ・ガール」
誉田 哲也
光文社　2011年12月8日

2012年01月07日 07:07
★3
旅先でかるーい本を読もうと・・・チョイス。

確かに、軽い。

感動は無いけれど、可愛いくてパワフルな女の子の話はそれなりに心地よく、時間つぶしにはなった。

漫画チック、フジの月９的な話。

「聖なる怪物たち」感想

「聖なる怪物たち」
河原 れん
幻冬舎　2011年12月27日

2012年01月20日 23:08
★2
平積みされてて、
ドラマ化されるそうで、

そして、キャストに長谷川博己、中谷美紀、岡田将生、

気になる面々。

そりゃ～、買いますよ。

読みますよ。


・・・ん～～～～

それほどの深みも無く・・・
感動も無く・・・


ドラマが始まっちゃいました。
ドラマは微妙に違うようですが・・・

「風花病棟」感想

「風花病棟」
帚木 蓬生
新潮社　2011年10月28日

2012年01月31日 07:15
★4
大作が多い帚木蓬生にしては珍しい短編集。
彼の昨今の体調からしたら、短編集でも読めるだけ良いとするしかない。
１０編どれも医師が主人公。
父と子の物語も数編あり、帚木蓬生らしい作品になっている。
「藤籠」「百日紅」泣いてしまった。
いい作品が多かったけれど、やはり長編が読みたいな。

「疑心: 隠蔽捜査3」感想

「疑心: 隠蔽捜査3」
今野 敏
新潮社　2012年1月28日

2012年02月11日 20:47
★5
竜崎に★５
文庫になるのをお待ちしておりました。

久しぶりの竜崎伸也、今回はどんな活躍を見せてくれるのかと期待していたら、ぐだぐだの恋煩い。
正直あっけにとられた。
竜崎ファンはあの原理原則を尊ぶ彼を尊んでいる人がほとんどだろうから、ほとんどの人が驚いたのではないかと思う。

しかし、彼はやっぱり竜崎伸也。
禅問答で復活する。
「婆子焼庵」（ばすしょうあん）
（本書を読んだ人は解るだろうけど、解らない人はどこかで調べてみて、面白いから）
こんなんで復活するのが竜崎らしくていい。

復活したのが残り４分の１になってから。
その残りで事件はみごと解決、めでたしめでたし。

今回、事件はある意味重要ではないかもしれない。
竜崎伸也が恋をしたことが事件。

それを見抜いていた竜崎夫人、竜崎よりすごいかも。