ぼくのほんだな

フワフワしたノリやすい僕が本を中心にスキな話題だけを勝手気ままにお届けします。

ぼくのほんだな222・・真鍋博が装幀した本

2017年10月21日 | 美術・工芸
真鍋博と言えば、シャープな線で未来を描いた膨大な数の挿絵やカバーイラストレーションが思い出されますよね。 それらの作品はこれまでにも作品集や展覧会・等で紹介されていますが、そこには肝心の僕のお気に入りがありません。 どうしてかなあ? 僕が知らないだけかなあ? (たぶん、いや絶対そうですね!)
ま、それは置いとくとして、見せちゃいます、僕のお気に入りを! 「な~んだ!」 なんて言ってはダメです。 素直にうけとめることが大切ですから。
ではいきます。 ハイ、これ!


 
函表/函裏


  
表紙/扉
「67巻 現代詩集」 定価480円 昭和42年12月

「現代文学大系」 装幀/真鍋博 1963~1968 四六版 2段組 全69巻 筑摩書房   

どおお?これが僕のお気に入りの真鍋博が装幀した筑摩書房の「現代文学大系」です。 どこから見ても「シンプル」で「すっきり」としたその風情が僕の佇まいとどこか合い通づるものがある様に思われます。 そのあたりが好きなのかも? ( ・・・・ 。)
日本の文学全集ってこれまで大きな出版社がそれぞれ競い合っていろいろと出版してきました。 ひとつの出版社から何種類も出したりして、 とりわけ筑摩書房は何年にもわたって刊行し続けてきました。 これってほんとうに凄いことですよね。
この「現代文学大系」は1960年代の文学全集ブームがあった中で刊行されたんです。 よく言うバブルの時です。 日本経済が高度成長期に入り、あらゆるものがワイのワイのと活気溢れるいけいけドンドンの時期だったんですね。 そのような賑やかな時代にあって出版物も重厚長大が受け入れられて、見栄えのする家具のようになっちゃいました。 百科事典しかり、文学全集しかり。
でもね、出版できることその事がなんともスバラシイではありませんか!と僕は思うのであります。皆さん、良いものは引き継いで、そして残しでいこうではありませんか!(ヨッ、男前!とうふ) 突然ですが池澤夏樹さん、頑張ってください! (バラバラ。)
アレ、何を言いたかったのかな? そう、真鍋博の「現代文学大系」の装幀がスバラシイってことでしたね、お話したような にぎにぎしい時代の中にあって、「現代文学大系」の装幀はひと筋の清流のような爽やか感を僕たちに与えてくれたんだなと今になっても思うのです。 良いものは今でもズーッと静かに光っています。 
コメント
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