徒然なるままに、一旅客の戯言(たわごと)
*** reminiscences ***
PAXのひとりごと
since 17 JAN 2005


(since 17 AUG 2005)

財源は?

 ICAO Annex 13 に違反して民事・刑事訴訟に事故調査報告書を平気で用いている国は、突如として“すっとんきょん”な事をしますね。

この記事を見るに、当該事故で怪我をされたお客様やCAに当該機を運航していた日本航空と日航が加入していたであろう東京海上火災は、額が相応かどうかは不明ですが、治療費などを負担していたようです。

で、『悪者は誰だ』を徹底追求しなければ気が済まない本邦では、日航と東京海上火災は、『悪いのはJCABだ』として国に損害賠償を求めていたのですね。

そもそも(今回の件で)損害保険会社が、国に損害賠償を求める根拠はどこにあるのでしょう。

それも不思議ですが、国土交通省が会計年度末ぎりぎりの31日に8千万強を支払うと決めたことも、なんとも“然もありなん”といった感じが拭えません。

意味も無く道路を掘りかえして予算消化しているのと同じノリですか?

だとしたら、怪我をされたお客様、CAを馬鹿にしてますよ。

何のために事故調査を行ったのか、事故調が国土交通省の内部部局である骨抜き状態では、それに異議を唱える委員もおらんでしょうし....。

現場の血の滲むような努力とは裏腹に、航空後進国街道驀進中ですな。

さらに血圧を上げるのは引用記事の書き方。

「管制官の誤った指示の後、」余計ですよ!!!!
事実だけれど、それをあえて記したのは、それなりの考えあってのことでしょう。

それならば、有名人が来日した際の記事でも、
 「○○氏は、本日夕方、3回にわたる管制官とパイロットとの交信ミスの後、△□空港着の飛行機で来日した。」
とでも書いたら如何でしょうか。


<日航機ニアミス事故>国が賠償金支払いへ (毎日新聞) - Yahoo! ニュース
 静岡県上空で01年、管制官の誤った指示の後、日本航空機同士がニアミスして機内で計100人が重軽傷を負った事故を巡り、国交省は31日、日航と東京海上火災に計約8250万円を支払うと発表した。乗客への賠償費用を負担した両社が国に損害賠償を求めて東京地裁に調停を申し立てており、国が地裁の調停案に応じた。

(毎日新聞) - 3月31日12時50分更新



【追記:15:37】 引用記事を追加しました。

普段は鼻息が荒い某社も、冒頭ではシンプルに“日本航空機2機が異常接近(ニアミス)し”とか“日本航空の2機が異常接近(ニアミス)し”と表現したことは、真摯に受け止めましょう。

言いたいことは多々あれど、そう単純な問題では無いだけに、きょうのところはJCABトップの談話を真摯に受け止めておきましょう。


焼津上空の日航ニアミス、国が和解金8246万円 (読売新聞) - goo ニュース
 静岡県焼津市上空で2001年1月、日本航空機2機が異常接近(ニアミス)し、乗客100人が重軽傷を負った事故で、国土交通省は31日、日航などに対して計約8246万円の和解金を支払う民事調停が東京地裁で成立したと発表した。
 同事故では今月20日、日航機側に誤った指示を出したとして業務上過失傷害罪に問われた管制官2人が無罪判決を受けたが、民事調停では、国側が「当時の管制のシステムなどに不十分な点があった」と過失を認めた。

 日航と、航空保険契約を日航と結んでいる東京海上日動火災保険が04年7月、国に損害賠償を求めて民事調停を申し立て、調停委員会が30日、和解案を提示して双方が合意した。

 国交省は賠償金の内訳は公表できないとしているが、けがをした乗客に対する賠償金の補てんのほか、機体の修理費用なども含まれているという。

 この事故で同地裁は、衝突防止装置(TCAS)の指示に従わなかった日航機の機長の判断ミスも事故原因の一つと指摘。便名言い間違えで誤った指示を出した管制官については、「事故を予見できなかった」と述べ、過失を認めなかった。

 岩崎貞二・国交省航空局長の話「事故で100人が負傷されたことは事実で、これを真摯(しんし)に受け止めて賠償に応じた」

2006年 3月31日 (金) 13:28
国が日航に8千万円賠償 静岡沖のニアミス事故で (朝日新聞) - goo ニュース
 静岡県焼津市の上空で01年1月、日本航空の2機が異常接近(ニアミス)し、乗客・乗員100人がけがをした事故を巡り、国土交通省は31日、国が日航側に約8246万円を支払う調停が成立したと発表した。業務上過失傷害罪で起訴された管制官は無罪判決を受けたが、判決では管制システムの不備などが指摘されており、国交省は「一定の責任を負うべきだと判断した」という。

 この事故では羽田発那覇行きの日航907便と韓国・釜山発成田行きの日航958便がニアミスし、回避で急降下した907便の乗客らがけがをした。日航は、乗客への補償交渉が終わった04年7月、保険金を支払った東京海上日動火災保険とともに、治療費や慰謝料、機体修理費などの賠償を求めて調停を申し立てており、東京地裁の調停委員会が昨年8月に調停案を提示していた。

 「便名を取り違えて指示をした」などとして起訴された東京航空交通管制部の管制官2人に東京地裁は20日、無罪判決を言い渡した。一方、航空機の空中衝突防止装置の指示が管制官に把握できないなどの問題点も指摘していた。

 国交省の岩崎貞二・航空局長は「本件事故で100人の方々が負傷された事実を真摯(しんし)に受け止め賠償に応じました」との談話を出した。

2006年 3月31日 (金) 14:05
Comment ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« Q400でも...BOMBARDIER CR... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。